集合住宅67棟を利用した「仮想メガソーラー」計画が本格的にスタート自然エネルギー

レオパレス21は、自社で管理しているいくつもの集合住宅の屋根に太陽光発電システムを設置し、それぞれの最大出力、発電量などをコンピュータで管理し「仮想メガソーラー」を作ることを明らかにしていた。このたび、設置する集合住宅が決まり、工事が始まる。

» 2013年02月05日 11時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 設置予定の集合住宅は福島県内の67棟(図1)。67棟に設置する太陽光発電システムの最大出力を合計するとおよそ1.2MWになる。各棟への設置工事は2013年2月から順次始まる。

図1 太陽光発電システムを設置する集合住宅の数を自治体ごとに示したもの。出典:レオパレス21

 発電事業はレオパレス21の子会社であるレオパレス・パワーが担当する。レオパレス21が管理している集合住宅の屋根をオーナーから賃借し、屋根に太陽光発電システムを設置する。物件の大きさにもよるが、集合住宅1棟の屋根には最大出力10kW〜35kWの太陽光発電システムを設置していく。発電した電力は全量売電し、売電収入はレオパレス・パワーが得る。

図2 仮想メガソーラーのビジネスの流れ。出典:レオパレス21

 太陽光発電システムを設置する各棟には、発電量だけでなく日射量や温度を検知する機器を設置し、収集したデータをデータセンターに送信する。データセンターの運営は富士通が担当する。

 各棟からの情報を集め、データセンターで分析し、太陽光発電システムを設置してある場所と、発電量を表示する「ソーラーマップ」を公開する(図3)。太陽光発電システムを設置してある集合住宅のそばに住んでいる住人に、太陽光発電システムの効果の大きさをアピールし、普及につなげる狙いがある。

図3 ソーラーマップの例。出典:レオパレス21

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