2012年度から新電力に契約を切り替えて注目を集めた東京都の世田谷区が、2013年度は対象施設を117か所から163か所へ拡大する。これにより東京電力と比べた電気料金の削減額が2012年度の3000万円弱から2倍以上の6650万円へ大幅に増える見込みだ。
世田谷区は2013年度の電力受給契約を3つの区分に分けて競争入札を実施した。第1区分は区役所の庁舎など36施設、第2区分は小中学校など74施設、第3区分は保健福祉センターなど40施設である。3区分ともに新電力のエネットと丸紅が応札した結果、第1区分と第2区分をエネット、第3区分を丸紅が落札した。入札金額は以下の通りである。
第1区分 エネット:2億5956万949円、丸紅:2億6243万8289円
第2区分 エネット:4億2967万3088円、丸紅:4億4003万4632円
第3区分 丸紅:1億4268万6074円、エネット:1億4489万3679円
2社の入札金額の差は1.5%〜2.4%の範囲だった。3区分の落札価格を合計すると、8億3192万111円になる。2%の差でも1600万円程度の違いが生じる。
3区分の150施設に加えて、小学校13施設でも東京都内の清掃工場で発電事業を運営する東京エコサービスから供給を受ける。2013年度に新電力を利用する施設数は合計で163になる。2012年度はエネットが111施設に、東京エコサービスが6施設に電力を供給している。
世田谷区の保坂展人区長は「東京電力から購入した場合と比べて6650万円の費用が浮く。2012年度の新電力導入の効果は3000万円弱で、今回は倍増する」と成果の大きさを挙げている。
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