小水力発電の導入可能量が最大の県は?ウイークエンドQuiz(2/2 ページ)

» 2013年03月29日 17時23分 公開
[スマートジャパン]
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正解:

 e.岐阜県

ミニ解説:

 実は「小水力発電」に限定した導入可能量を都道府県別に推定したデータはなく、少し規模の大きい「中水力発電」まで含めて、出力が3万kW以下の「中小水力発電」の導入可能量を環境省が算出している。

 その結果を見ると、上位の6県が僅差で並ぶが、設備容量の点で頭ひとつ抜け出ているのが岐阜県だ。木曽川をはじめ大小の河川が数多く流れていて、発電設備の設置対象になる場所も1500か所以上ある。

 次の第2位は広大な土地を擁する北海道で、さらに新潟県、群馬県、富山県、長野県と続く。いずれも中部から東側の地域で、西日本には上位に入る県がない。導入可能量が最も多い高知県でも岐阜県の4分の1しかない。こと中小水力発電に関しては「東高西低」の状況にある。

都道府県別の中小水力発電の導入可能量。出典:環境省

 ただし以上の結果は導入「可能量」であって、実際の導入量を比較すると順位が変わってくる。最新のデータでは千葉大学の倉阪研究室とNPO法人の環境エネルギー政策研究所が共同でまとめたものが参考になる。

 出力が1万kW未満の設備を対象にした分析結果で、長野県が第1位に浮上する。第2位は富山県、第3位は新潟県の順だ。岐阜県は第10位で、導入量は長野県の3分の1程度である。環境省の導入可能量の推定データとは出力の区分が多少異なることもあるが、岐阜県には導入拡大の余地が大きく残っていると考えられる。

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