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» 2013年04月11日 13時00分 UPDATE

スマートホーム:停電時にも動くエレベーター、蓄電池を使って閉じ込め防止

蓄電池とエレベーターを組み合わせるとより快適になる。日立製作所が開発したエレベーターは停電時に蓄電池を利用するため、停電初期には低速運転が可能だ。閉じ込め防止にも役立つという。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 高層建築が多い都市部では、停電時のエレベーターに対する問題意識が高い。閉じ込められてしまうのではないか、長時間使えなくなるのではないか、さまざまな不安がある。

 日立製作所はこのような課題に応えた新しいエレベーターシステムを開発、三井不動産レジデンシャルに納入した。さいたま市の新築分譲マンション「パークシティ南浦和」に1台を設置する。

 新エレベーターは蓄電池と組み合わせて動作する。停電時にはエレベーターの速度を通常時の105m/分から半分以下の45m/分に落として消費電力を引き下げる(図1)。蓄電池に蓄えた電力を効率良く使うためだ。

yh20130411Hitachi_display_400px.jpg 図1 かご内の表示。出典:日立製作所

 閉じ込めに対しては2段階で対応する。まず、蓄電池の残量情報を監視し、残量がなくなる前に最寄り階に停止する。もしも走行中に残量がなくなった場合には、別の電源を備えた停電自動着床装置の働きによって、やはり最寄り階に停止する。

 パークシティ南浦和のシステムは、停電時に活躍するだけでなく、平常時にもメリットがある。平常時は太陽光発電システムと商用電源を組み合わせて蓄電池を充電し、電力需要がピークになる時間帯にエレベーターで利用できるからだ(図2)。

 今回のエレベーターシステムは蓄電池の種類を選ばない。電源出力値を満たし、電力源の切り替え機能を備えていれば、鉛蓄電池からリチウムイオン蓄電池まで幅広い蓄電池を選択できるという。日立グループ以外の蓄電池も利用できる。蓄電池を利用するエレベーターシステムは既に他社が製品化しているものの、専用の蓄電池が必要だった。

yh20130411Hitachi_system_430px.jpg 図2 システム構成図。出典:日立製作所

【2013年4月11日19時30分 追記】
今回のエレベーターは定格積載質量が850kg(定員13人)のもの。45m/分を実現するには、10kVAの出力が可能な蓄電池が必要になる。


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