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» 2013年05月16日 11時00分 UPDATE

エネルギー管理:長崎県が通年で12.4%の節電を計画、電力供給不安に加えて料金値上げに対応

2013年の夏は電力供給が不足する地域はない。だが、関西電力と九州電力は予備率が3%台であり、節電に積極的に協力する動きが出始めた。節電に協力する狙いはもう1つある。電気料金値上げへの対策である。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 夏が迫る中、今夏の節電をどのように進めればよいのだろうか。長崎県は2013年5月、早くも県庁の節電実行計画を発表、5月16日から適用する。節電期間は冬期を挟み、2014年3月31日までと長い。9時から20時までが対象だ。

 政府の発表によれば、2013年8月時点で、九州電力の予備率は3%であり、9電力中、関西電力とほぼ並んで低い。長崎県庁も九州電力から節電の協力を要請されている。

 九州電力は2012年の夏期、企業や家庭に対して2010年度の最大使用電力に対して10%以上の節電を家庭や企業に求めていた。長崎県庁の対応はこの節電目標を含んでいる(図1の右)。夏期や冬期の使用電力量(図1の左)では昨年達成した節電結果をそのまま引き継いだ形だ。

 最大の違いは、夏期(7〜9月)や冬期(12〜3月)に限定せず、それ以外の時期にも節電を実行することだ。通年で2010年比−12.4%を実現する。これは2012年と比較してより厳しい目標だ。

yh20130516Nagasaki_table_570px.jpg 図1 長崎県庁の節電目標。出典:長崎県

 節電効果はもちろんだが、もう1つの狙いがある。電気料金だ。

 通年で節電することにより、電気料金を年間約4700万円削減する。九州電力の電気料金値上げは自由化部門(法人向け)で平均11.94%に達する。県庁の試算によれば、節電対策以前と比較して、約4000万円の負担増に相当する。今回の施策は節電に協力しながら、値上がりした電気料金分をカバーしようというものだ。

 県庁は節電の具体策を通年、夏期のみ、冬期のみの3種類に分けて詳細に公開した。通年では照明の3分の1削減やプリンタ稼働台数の大幅削減、電気ポットの使用禁止、エレベーターの職員利用禁止などで対応する。夏期には冷房温度の28℃設定や冷房稼働時間の1時間半の短縮、照明の4割減、週2回のノー残業デーの実施などで対応する。冬期には19℃空調や空調稼働時間の1時間短縮、夏期と同様のノー残業デーを実施する計画だ。

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