大型店舗の屋根上で発電、オリックスが2カ所に合計2.7MW自然エネルギー

オリックスは地上設置型の他に、屋根上設置型のメガソーラーを全国に建設中だ。2013年9月には福井県を中心にスーパーセンターを展開するPLANTとの契約について、具体的な建設計画を発表した。

» 2013年09月20日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 オリックスは太陽光発電事業を地上と屋根の両面で進行中だ。地上ではメガソーラーが中核となり、屋根では他社が所有する工場や倉庫を借り受けて屋上で発電する。発電設備はオリックスが所有し、売電もオリックスが実行する形だ。

 2013年9月には、スーパーセンター*1)を展開するPLANTと契約を結び、オリックスがPLANTの店舗屋上を借りてメガソーラーを作り上げる具体的な計画を発表した。

*1) PLANTによれば、食料品ストアとディスカウントストア(ホームセンター)を同一の建物内に配置して、1つのレジで会計が可能な店舗をスーパーセンターと呼ぶ。米Walmartに倣った呼称だ。

 PLANTと契約に至った理由は2つある。1つは店舗の屋根が平屋根であり、強度が高かったこと。これは太陽電池モジュールの設置に適しているということだ。もう1つは再生可能エネルギーの普及促進が安定的な供給とエネルギーの共有につながり、環境負荷の低減にも役立つという主張が一致したためだという。

図1 鳥取県境港市(左)と福島県大玉村の位置

 PLANTは生鮮食品を含む日常生活用品を福島県から鳥取県まで21の店舗で販売している。今回は福島県のPLANT-5 大玉店(大玉村)と、鳥取県のPLANT-5 境港店(境港市)の屋根をオリックスが借りて発電事業を開始する(図1)*2)

*2) 店舗名に付く数字は1000坪単位で表したおよその売り場面積を意味する。

 PLANT-5 大玉店では2013年9月に着工し、2014年3月の運転開始を予定する(図2)。設計・調達・建設(EPC)は昭石エンジニアリングが担う。太陽電池モジュールを面積2万179m2の屋根上に7532枚設置し、出力1.657MWとなる予定だ。年間予想発電量は151万3000kWhであり、固定価格買取制度(FIT)を利用して42円/kWhで全量を東北電力に売電する。

図2 着工前のPLANT-5 大玉店の屋根の様子。出典:オリックス

 PLANT-5 境港店では、同じく2013年9月に着工する(図3)。運転開始は2014年1月を予定する。EPCはテスエンジニアリングが担当する。太陽電池モジュール4424枚を1万9350m2の屋根上に設置し、出力1.084MWを得る計画だ。年間予想発電量は111万8000kWh。42円/kWhで全量を中国電力に売電する。

図3 PLANT-5 境港店の外観。出典:オリックス

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.