監視装置の開発にメガソーラーを役立てる、福島県で2MW自然エネルギー

電子回路用の計測機器や電子部品を手掛ける岩崎通信機がメガソーラーを立ち上げた。設計から運営までを自社で手掛けることで、メガソ−ラーに必要な監視システムの製品開発に役立てる目的があるという。

» 2013年10月15日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 福島県泉崎村と発電所の位置

 岩崎通信機は2013年10月から、「岩通泉崎メガソーラー発電所」(福島県泉崎村)の運転を開始したと発表した(図1、図2)。

 同社はオシロスコープをはじめとする計測機器の他、音声通信やデータ通信関連の機器で知られている。「メガソーラーを手掛ける理由は売電ビジネスを広げるというよりも、発電まわりの計測装置や監視システムの事業を広げていくためだ。メガソーラーの企画、設計から運営までを自社で進めることで、顧客のニーズをつかむことができ、メガソーラー特有のノウハウも蓄積できると考えた」(同社)。例えばオフサイトで複数の発電所を一括管理する機器の製品開発に役立てる。

 約6億7000万円を投じる計画を2012年11月に発表、2013年3月に着工した。約3万4500m2の土地は子会社である福島岩通の泉崎工場の有休地を利用。グループ内の賃借の形で実現した。

 設計・調達・建設(EPC)は岩崎通信機が自社で進めた。「メガソーラーに必要な資材は他社から調達した」(同社)。完成後の管理・運営(O&M)も自社でこなす。

 メガソーラーの出力は2MW、想定年間発電量は約200万kWhである。

図2 岩通泉崎メガソーラー発電所。出典:岩崎通信機

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