温室×50kWの太陽電池、福島で実現する実装法自然エネルギー(2/2 ページ)

» 2013年11月22日 11時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
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開閉式発電システムも導入

 PVグリーンハウス実証プロジェクトは、福島県南相馬市鹿島区で進める。2013年8月中旬に電気的な接続を終え、系統に連系し、発電を開始している。2013年10月下旬からは作物の栽培も始まった。2013年11月に実証プロジェクトとして動き始め、今後、2014年1月まで委託事業を続ける。検証結果はその後明らかになる。

 プロジェクトに使った土地は面積2570.4m2(71.3m×36m)。そのうち45m×28.8mの部分に温室を設置した。

 実証プロジェクトの温室の様子を図2に示す。図2の左下に写っている2人の人物の大きさと比較すると、温室のサイズが理解しやすい。2人の人物のすぐ右にあるのがパワーコンディショナーだ。「温室の『頂上』に置いた太陽電池モジュールは左右に開閉するように設置した」(ソーラーフロンティア)。温室本来の機能を維持するためだ。図2では分かりにくいものの、太陽電池モジュールがある程度「浮いた」形で保持されている様子が写っている。

図2 太陽電池を載せた温室の様子。出典:ソーラーフロンティア

 発電に用いる太陽電池モジュールは出力155Wの製品。これを324枚設置して直流出力50.22kWとした。「低圧契約の範囲に抑えるためだ」(ソーラーフロンティア)。交流出力は45.5kW。「年間発電量は4万〜5万kWhを見込んでいる」(同社)。

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