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» 2014年02月06日 07時00分 UPDATE

自然エネルギー:「水郷」に関東最大級の太陽光、出力14.7MW

ミツウロコグリーンエネルギーとレノバ、芙蓉総合リースからなる企業グループは潮来市の遊休地に大規模太陽光発電所を立ち上げた。水郷に立地するため、地盤が緩く、基礎を工夫したことが特徴だ。

[畑陽一郎,スマートジャパン]
yh20140206Itako_map_250px.jpg 図1 茨城県潮来市と発電所の位置

 茨城県潮来(いたこ)市は3方を水に囲まれた水郷だ。国内で2番目に広い湖「霞ヶ浦」や15番目の「北浦」など水に恵まれた土地である。

 2014年2月に運転を開始した「水郷潮来ソーラー」(潮来市前川)は直流出力14.7MW、想定年間発電量1470万kWという巨大な発電所(図1、図2)。運転中のメガソーラーとしては関東最大級の規模であり、一般家庭4000世帯の消費電力量をまかなうことができる。

 水郷潮来ソーラーは周囲を田に囲まれた土地に立地する。敷地のすぐ南側には前川が流れている。このため施工と基礎に工夫が必要だった。

 「地下水位が高く、地盤が緩い土地だ。杭を利用した工法では必要な引き抜き強度が得られないと判断した。そこでブロック状のコンクリートから架台が立ち上がるコンクリート置き基礎タイプを採用した」(ミツウロコグリーンエネルギー)。

yh20140206Itako_MS_379px.jpg 図2 水郷潮来ソーラーの外観 出典:ミツウロコグリーンエネルギー

潮来市の遊休地の活用策

 水郷潮来ソーラー(約18万m2)はもともと企業誘致などの事業用地として確保されていた土地に立地する。事業用地として用途が決まらないため、潮来市が土地の有効活用のために公募を実施した結果、成立した発電所だ。

 公募の結果、ミツウロコグリーンエネルギーとレノバ(旧社名:リサイクルワン)、芙蓉総合リースからなる企業グループが2012年10月に潮来市と合意に至った。企業グループは事業の実施主体となるSPC(特定目的会社)である水郷潮来ソーラーを同月に設立している。

 「潮来市と契約に至った理由は複数ある。土地の賃借料(金額は非公開)と市への貢献が評価された。発電所は(国土交通省が登録した)『道の駅いたこ』に隣接しており、道の駅の屋根に数十kWの独立した太陽光発電システムと蓄電池(当初7.2kWhを計画)を設置する。道の駅を防災拠点にしようとする潮来市の方針に沿ったものだ」(ミツウロコグリーンエネルギー)。

 図3は水郷潮来ソーラーを南西方向の上空から撮影したところ。図の上方に写っているのは北浦。周囲は水田であり、図の中央右には道の駅も見える。

yh20140206Itako_MSbirdview_590px.jpg 図3 上空からみた水郷潮来ソーラー 出典:ミツウロコグリーンエネルギー

 参加企業の役割は次の通りだ。ミツウロコグリーンエネルギーは風力発電事業の経験*1)があり、発電所完成後の運用に協力する。レノバはエネルギー事業のコンサルティングも手掛けており、発電所立ち上げに関する調整に協力した。芙蓉総合リースはファイナンシングを担当した。なお、今回の発電所ではリース契約は結んでいない。

*1) ミツウロコグリーンエネルギーはレノバとの共同事業として2つ目のメガソーラーを建設中だ。直流出力の規模は潮来市の2倍以上となる40MWである。2014年8月に「富津ソーラー」(千葉県富津市)として運転開始を予定する。

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