消費電力は蛍光灯の4割、発光効率190lm/Wの直管形LEDLED照明(1/2 ページ)

発光効率が190lm/Wと高い直管形LEDが登場した。13Wの消費電力で40Wの蛍光灯とほぼ同じ明るさになる。消費電力が少ないため、利用条件によっては投資回収期間が2年以内になるという。

» 2014年02月18日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 「導入後、利用条件によっては2年以内に投資を回収できる」(ローム)。同社の直管形LED「R-FAC40MN1」(図1)の投資回収期間が短い理由の1つは、少ない電力で明るく照らすことができる性能にある*1)。発光効率190lm/W(ルーメン/ワット)という数字は同社によれば業界最高だという。

 40形の製品ながら、消費電力が13Wと少ない。これは従来の直管形LED(消費電力17W)の約24%減に相当し、インバーター式の蛍光灯と比較すると約60%減になるという(図2)。

*1)R-FAC40MNの寸法は全長1212mm、直径35.9mmであり、口金は蛍光灯と同じG13だ。この寸法の蛍光管を利用している灯具で利用できる。ただし、無駄な消費電力を抑えるために既存の安定器を切り離す必要がある。

図1 40形の直管形LED「R-FAC40MN1」 出典:ローム
図2 従来製品と比較した消費電力の改善 出典:ローム

3つの部分を改善して発光効率向上

 発光効率を190lm/Wに高めるために、効率に影響する3つの部分を改善した。LED光源効率と光の取り出し効率、電源効率だ(図3)。

 LED光源効率は従来の製品(140lm/W)と比較して11%改善した。管内部のLED素子が電流を光に変える量を増やした。光の取り出し効率も11%向上している。基板に高反射シートを敷いた他、カバーの透過率を高める、光の拡散率を改善するなどの手法を採った。電源効率は2%高めた。「電源の効率は既に92〜93%となっており、限界に近い」(ローム)。後ほど触れるように、電源の効率は製品の寿命向上にも役立っている。

図3 発光効率の改善点 出典:ローム
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