福島の火力発電所に太陽光を併設、東北電力が電力供給サービス

東北電力が3カ所目のメガソーラーを南相馬市の原町火力発電所に併設する。メガソーラーの出力は1MWだ。

» 2014年03月28日 16時40分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 福島県南相馬市と発電所の位置

 東北電力は福島県に立地する火力発電所「原町火力発電所」(出力200万kW、南相馬市原町)の構内に、太陽光発電所を立ち上げる(図1)。

 2014年3月に着工したのは原町太陽光発電所(敷地面積2万m2)。明電舎が建設する。2014年8月に太陽電池モジュールの設置を始め、2015年1月の営業運転開始を目指す。

 出力は1MW(1000kW)。想定年間発電量は約105万kWhであり、これは一般世帯に換算して300世帯分だという。二酸化炭素(CO2)排出量削減量は年間590トン。これは一般世帯に換算して120世帯分の年間排出量に相当するとした。

 長州産業の単結晶シリコン太陽電池モジュールを約4700枚設置する。「海に近い立地であるため、塩害対策を架台に施し、パッケージキュービクルを利用した。管理運営費用を引き下げるために、防草対策も施している。敷地全体を簡易アスファルトで舗装した」(東北電力)。

 完成予想図を図2に示す。「当初は火力発電所の北側の立地を計画していたが、地域住民が見学する際の利便性を考えて、南側に配置を変えた」(東北電力)。

図2 原町太陽光発電所の完成予想図 出典:東北電力

 原町太陽光発電所は、八戸太陽光発電所(出力1.5MW)、仙台太陽光発電所(出力2MW)に続き、東北電力として3カ所目の太陽光発電所となる。4カ所目は2015年4月に着工を予定する石巻太陽光発電所(仮称、300kW)だ。

 なお、同社は2009年に大規模太陽光発電所の計画を定めており、2020年までに合計10MWの発電所をグループ企業と併せて立ち上げる。「グループ企業であるユアテックや、ユアテックと共同出資した東北ソーラーパワーの太陽光発電所を合わせると、2014年3月現在で、7.99MWを達成している」(東北電力)。

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