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» 2014年04月09日 17時20分 UPDATE

蓄電・発電機器:1万回充放電できる、容量6.6kWhの家庭用蓄電池 (1/2)

東芝は定置式の家庭用蓄電池「eneGoon(エネグーン)」を改良し、2014年4月に新製品2モデルの出荷を開始する。1万回の充放電後に約90%の容量を維持でき、さまざまな運転モードを選択可能だ。スマホから蓄電池の様子を確認する機能もある。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 東芝と東芝ライテックは、定置式家庭用蓄電システム「eneGoon(エネグーン)」の新製品2モデルを発表した。いずれも寿命が長く、大きな電力を取り出すことができる。容量6.6kWh(図1)のモデルと、4.4kWhのモデルがあり、6.6kWh品は2014年4月に、4.4kWh品は同6月に出荷を開始する。補助金を適用しない場合の価格は、6.6kWh品が270万円(税別)、4.4kWh品が201万円(税別)である。

 1万回の充放電後に約90%の容量を維持できる蓄電池セルを利用しているため、本体でも同等の性能を発揮できる。10年間の蓄電池容量維持率として60%を保証する*1)。通常時に3000W(100V利用時、200Vでも利用可能)、停電時に2000W(100V)の電力を取り出し可能だ。テレビや冷蔵庫、照明、ノートPCなど消費電力が合計440Wの場合、6.6kWh品を使うと、停電時に約12時間家電を利用可能だ。

 6.6kWh品の充電時間は通常充電が約4時間、急速充電が約2時間だ。4.4kWh品はそれぞれ約3時間、約1.5時間となる。

*1) 気温25度の状態でフル充電した場合の電池容量維持率。

yh20140409Toshiba_enegoon_306px.jpg 図1 eneGoonの外観(6.6kWh品)。東芝のリチウムイオン蓄電池セル「SCiB」を144個内蔵する 出典:東芝

ユーザーの要望に応じて運転モードを選択

 eneGoonは太陽光発電システムと組み合わせて利用すると、経済性が高くなる。太陽光を導入している場合、eneGoonの利用前に電力会社と契約を結ぶ必要がある。いわゆる「押し上げ効果」を使うか、使わないかを選択するためだ。

 押し上げ効果を利用しない場合、太陽光の電力をまず家庭内で利用し、それでも余った電力を固定価格買取制度(FIT)で売電する。売電価格は太陽電池の容量が10kW未満の場合37円(税込)。家庭内の使用電力が太陽光の発電量よりも多いときに、はじめて蓄電池が放電する。

 押し上げ効果を利用する場合、太陽光発電の売電中であっても蓄電池の放電を認める。蓄電池の電力を家庭内で利用し、浮いた太陽光発電の電力をFITによる売電に回すことができる。ただし、売電価格は30円(税込)に下がる。これはFITでいうダブル発電に相当するからだ。電力会社から安い電力を購入して蓄電し、その後高く売ることを防ぐ仕組みである。

 電力会社と契約を結んだのち、蓄電池の動作モードを6種類からユーザーが選択する。動作が固定されている4種類の「おまかせ運転モード」と比較的自由な2種類の「おこのみモード」だ*2)

 経済おまかせモードでは契約電力の料金が安い時間帯に充電する。環境おまかせモードでは、太陽光発電システムと連携し、日中に発電した余剰分を充電する。電力会社からの買電量や環境負荷を低減できる。ピーク抑制モードは深夜電力を朝や夕方など家庭内の電力使用量が多い時間帯に放電するというもの。停電準備モードは常に蓄電残量を多めにとる。容量が少ない場合は、普通充電の半分の時間で充電可能な急速充電を利用する。

 おこのみモードではおまかせ運転モードの自由度を高める使い方ができる。自由おこのみモードでは、独立した2個のタイマーによって充放電の時間や量を設定できる。経済おこのみモードでは経済おまかせモードを拡張できる。充放電時間や充電電力を設定可能だ。

*2) 従来品にあった経済おまかせモードと環境おまかせモードの機能を拡充し、ピーク抑制モードと停電準備モードを追加した。

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