新東名を切り通した山、1.9MWの太陽光発電所へ自然エネルギー

SBエナジーは2014年6月、静岡県に出力1.9MWの大規模太陽光発電所「ソフトバンク静岡葵ソーラーパーク」を立ち上げた。新東名高速道路着工の際に切り通した山林の跡地を有効利用した形だ。

» 2014年06月12日 18時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 静岡市葵区と発電所の位置

 SBエナジーは2014年6月、静岡県に出力1.9MWの大規模太陽光発電所「ソフトバンク静岡葵ソーラーパーク」が完成したと発表。同6月13日から営業運転を開始する。

 同発電所は静岡県葵区中ノ郷に位置する(図1)。静岡県庁から北に6km、新東名高速道路(第二東海自動車道)の新静岡インターチェンジから名古屋方向に2km離れた位置だ。もともとは山林だった土地であり、新東名高速道路を建設する際に整地された。このため、山林の面影はなく、だんだん畑のように3段の土地が残っていた(図2)。

 土地を所有する個人と土地の管理会社悠々倶楽部がSBエナジーに太陽光発電所の企画を依頼、SBエナジーは京セラコミュニケーションシステムをEPC(設計・調達・建設)の相手先として選び、2014年2月に着工した。

 「それぞれの『段』はきちんと造成されていたため、くい打ち基礎で対応できた。ただし、1段目のみ、岩石が残っていたため、一部置き基礎で対応した」(SBエナジー)。設置した太陽電池モジュールは京セラの多結晶シリコン太陽電池。

 SBエナジーが事業主となり、約5万8000m2の土地の賃料を20年間支払いながら太陽光発電所を運営する。「固定価格買取制度(FIT)の買取価格は1kWh当たり40円(税別)だ」(同社)。年間想定発電量は約233万7000kWhであり、これは一般家庭650世帯分の年間消費電力量に相当するという。全量を中部電力に売電する。

図2 「ソフトバンク静岡葵ソーラーパーク」の外観 奥に見えるのは新東名高速道路(クリックで拡大) 出典:SBエナジー

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