紫外線を生かす「粉」、太陽電池の性能を2.2%アップ蓄電・発電機器(2/2 ページ)

» 2014年07月03日 11時00分 公開
[畑陽一郎スマートジャパン]
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強みは使いやすさにあり

 太陽電池モジュールは、太陽光を電力に変換する太陽電池セル(シリコンの薄板)の上下を樹脂製の封止材で挟み込み、最上部に保護用のカバーガラスを置いている。日立化成の波長変換粒子は封止材に混ぜ込む形で利用するため、太陽電池モジュールの製造工程を変更する必要がない。このため、材料コスト以外のコスト上昇はほとんど起こらないという。

 図2は波長変化粒子の製造工程と、太陽電池モジュールへの組み込み方を示したもの。図左にある粒子化は日立化成が担う。これを中央に示したように封止シートメーカーに販売し、封止シートメーカーが波長変換フィルムとして製品化する。最後に図右のように太陽電池モジュールメーカーが、一般の封止シートの代わりに波長変換フィルムを封止シートとして使う。

図2 波長変換粒子を太陽電池モジュールに適用する流れ 出典:日立化成

【訂正】 記事の掲載当初、図1の直後で「蛍光体自体の提供は他社も進めている」としておりましたが、これは「原料の蛍光体自体は他社も購入できる」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。上記記事はすでに訂正済みです。(2014年7月3日)

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