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» 2014年07月03日 12時00分 UPDATE

電力供給サービス:電力と通信を組み合わせた小売、ソフトバンクグループが全国展開へ

企業向けに通信サービスを提供するソフトバンクテレコムが新電力のSBパワーと組んで電力の小売サービスを開始した。同じグループで太陽光発電や風力発電を展開するSBエナジーなどから電力を調達する一方、一般企業からも買い取る。関東エリアから始めて他の地域に順次拡大していく。

[石田雅也,スマートジャパン]

 ソフトバンクグループが開始した電力小売事業は3社の連携で実施する。すでに小売が自由化されている企業向けの高圧(契約電力50kW以上)と特別高圧(同2000kW以上)の電力をソフトバンクテレコムが販売する一方、新電力のSBパワーが電力を調達して顧客に供給する役割である(図1)。

sbpower_sj.jpg 図1 ソフトバンクグループの電力販売・買取サービス。出典:ソフトバンクテレコム、SBパワー

 SBパワーは発電事業者のSBエナジーの100%子会社で、SBエナジーが全国各地で展開するメガソーラーなどから再生可能エネルギーを中心に電力を集める(図2)。自然エネルギーの比率が高い電力を提供することによって、環境志向の経営を推進する企業を対象に販売量を増やしていく方針だ。

sbenergy_sj.jpg 図2 「ソフトバンク鳥取米子ソーラーパーク」(左)、「ウインドファーム浜田」(右、完成イメージ)。出典:SBエナジー

 さらに顧客企業に対しては毎月の電力使用量を抑制する方法を提案してコスト削減を支援する。従来の電力会社と比べて基本料金と従量課金の両方とも安くなることを目指す。固定価格買取制度を利用すれば、発電コストの高い再生可能エネルギーでも電力会社より安い価格で販売することが可能になる。

 ソフトバンクテレコムは企業向けに固定電話やネットワークサービスを提供している。7月1日からは電力小売の営業と料金請求代行、電力の買取も合わせて開始した。当初は東京電力のサービス地域である関東エリアから始めて、その次に東北エリアから全国各地へ展開していく。

 エリアの拡大と並行して、電力と通信を組み合わせたサービスを開発して提供する。ネットワークを利用した企業のエネルギー管理サービスをはじめ、企業内にあるサーバーなどの情報通信機器をクラウド方式に移行して電力使用量を低減するサービスなどが考えられる。

 2016年には家庭向けの電力小売が自由化されることから、ソフトバンクグループの携帯電話事業と組み合わせた電力販売サービスも計画に入っている。小売の全面自由化によって電気事業者は発電・送配電・小売の3分野に再編されることになっている。SBエナジーが発電事業者、SBパワーが小売電気事業者になり、グループの中核である通信事業部門が顧客向けのサービスを拡大していく構造だ(図3)。

sbgroup_sj.jpg 図3 ソフトバンクグループの事業領域。出典:ソフトバンク

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