日売上高=2200万円、スーパーの太陽光発電自然エネルギー

神戸物産は2014年8月、福岡県で「嘉麻(かま)第一太陽光発電所」と「嘉麻第二太陽光発電所」の運転を開始したと発表した。出力は2カ所を合計して約3MW。既に運転を開始している太陽光発電所は12カ所、同社が建設中の案件や土地取得済みの案件5カ所と、系統アクセス検討申請の段階にある5カ所を合計すると、全国24カ所で208.9MWに達する。

» 2014年08月21日 14時20分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 福岡県嘉麻市と発電所の位置

 神戸物産は2014年8月、福岡県で「嘉麻(かま)第一太陽光発電所」と隣接する「嘉麻第二太陽光発電所」の運転を開始したと発表した(図1、図2)。出力は2カ所を合計して約3MW。想定年間発電量は約300万kWhであり、同社のいう「業務スーパー」約6店舗相当である。

 約9万m2の土地を購入し、10億2300万円を投じた。売電収入として年間1億2100万円を見込み、投資回収年数は10年6カ月と10年7カ月であるという。

図2 嘉麻太陽光発電所の外観 出典:神戸物産

200MW計画の達成へ

 神戸物産は兵庫県稲美町に本社を置くスーパー。業務用食品の販売を手掛ける「業務スーパー」チェーンを展開している。2014年6月時点で全国の総店舗数は675。同月の売上高は149億4300万円だ。

 同社は2012年8月に太陽光発電事業を開始することを発表。当初の計画は全国各地に約70億円を投じて、約40MW以上(約40ha)の太陽光発電所を立ち上げるというものだった。全国7カ所(約8.2MW)に太陽光発電所を立ち上げた2013年12月時点では、全国17か所(200MW)へと計画を拡大していた。

 嘉麻太陽光発電所が運転を開始した時点で、稼働中の太陽光発電所(12カ所)の合計出力は15.2MW、初期投資額の合計は47億6700万円、予想年間発電量の合計は6億4088万円。

 進行中の案件もある(図3)。13億5400万円を投じて、3カ所(4.6MW)の太陽光発電所を建設中であり、2カ所(52MW)の太陽光発電所の用地を取得している。初期投資額は157億2800万円。

図3 進行中の太陽光発電所(クリックで拡大) 出典:神戸物産

 以上を合計すると容量は71.8MW、初期投資額は218億4900万円に上る。売電額は日額752万円(平均)、年額27億4483万円、20年で548億9658万円を見込む。

 200MW計画の実現は近いようだ。宮城県に3カ所(30MW、30MW、35MW)、山口県に2カ所(30MW、11MW)の発電所を計画しており、電力会社に対して系統アクセス検討の申請の段階にあるとした。以上の5カ所(136MW)と2カ所の自社工場の屋根に建設を予定する案件(1.1MW)が完成すると、合計出力は208.9MWまで高まる。その時点での売電額は、日額2215万8000円に上るという。年間に換算すると77億円以上だ。

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