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» 2014年09月04日 15時00分 UPDATE

エネルギー管理:電力小売事業を支援するクラウド、IBMとエプコが10月に提供開始

欧米で浸透しているIT(情報技術)を駆使した電力小売事業の支援サービスが日本でも続々と始まる。ITサービス大手の日本IBMは住宅関連サービスのエプコと共同で、家庭向けの電力小売事業を支援するクラウド型の新サービスを10月から提供する予定だ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 両社はIBMの情報処理サービスとエプコのエネルギー管理サービスを組み合わせて、「電力小売事業者向けユーティリティサービス(仮称)」を10月から開始する。IBMはBEMS(ビル向けエネルギー管理システム)やHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)のデータを集約して事業者に提供する機能などをそろえる予定だ(図1)。提供形態は複数の事業者がネットワークで共同利用するクラウド型のサービスになる。

epco3_sj.jpg 図1 電力小売事業者に提供する機能やサービス。出典:エプコ、日本IBM

 このクラウド型のサービスを通じて、エプコが開発した電力小売事業者向けの業務支援機能や家庭向けの節電支援機能を提供する。事業者向けでは電力の需給管理を可能にするために、余剰電力の予測量と入札量の推移を表示する機能も用意する(図2)。

epco2_sj.jpg 図2 電力小売事業者向けの画面例(余剰電力予測量と入札量)。出典:エプコ、日本IBM

 すでにエプコは家庭向けの節電支援サービス「ぴぴパッ!」をインターネットで提供している。このサービスでは気象予測の情報などをもとに、エプコ独自のアルゴリズムを使って節電目標を立ててアドバイスを与えることができる(図3)。今後はIBMのクラウドサービスと連携して、電力小売事業者がクラウド経由で家庭向けに提供できるようになる。

epco1_sj.jpg 図3 家庭が利用する節電支援サービスの画面例。出典:エプコ、日本IBM

 両社は電力小売事業者に加えて、エネルギー分野に注力する住宅関連会社や自治体にも新サービスを拡販する考えだ。2016年4月に始まる電力小売の全面自由化に向けて、各事業者はIT(情報技術)を利用した顧客サービスや業務基盤の整備に追われている。IBMだけではなく、欧米の電力小売事業者を対象にしたITサービスで実績のあるSAPやオラクル、アクセンチュアといった外資系の大手が日本でも強みを発揮し始めた。

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