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» 2014年09月10日 09時00分 UPDATE

スマートシティ:路面電車と電気自動車を乗り継いでCO2削減、カーシェアを函館で実証

大都市や観光地で利用者が増えている電気自動車のカーシェアリングサービスが北海道の函館市でも始まった。2社の貸出事業者が共通のシステムを使って予約管理を実施するローミング方式で提供する。函館市内を走る路面電車などの公共交通機関と組み合わせた利用法も促進していく。

[石田雅也,スマートジャパン]

 函館市のカーシェアリングサービスはトヨタ車体の超小型電気自動車「コムス」と日産自動車の「リーフ」の2車種を貸し出す。電気自動車の貸出場所(ポート)は函館駅と函館空港のほか、市内の観光名所の近くにも設置した(図1)。9月8日からサービスを開始して、11月29日までの約3カ月を実証期間にして有効性を検証する予定だ(リーフの貸出は10月1日から)。

unisys2_sj.jpg 図1 カーシェアリング貸出ポート。出典:日本ユニシスほか

 このカーシェアリングサービスの特徴は2つある。1つ目は2社の貸出事業者が共通の予約システムを使ってサービスを提供することだ。コムスを貸し出すのはインターネットによる「乗換案内」で知られるジョルダンで、一方のリーフは日産カーレンタルソリューションが貸し出す。

 携帯電話をはじめ通信の分野では複数の事業者が連携してサービスエリアを補完する「ローミング」が普及している。これと同様に複数のカーシェアリング事業者が共通のシステムを利用して予約管理を連携させることによって、車両の稼働率を高める狙いだ(図2)。ローミングを可能にするシステムは日本ユニシスとユビテックが共同で開発した。両社は東京湾岸でも同様のシステムを使った実証事業を実施している。

unisys1_sj.jpg 図2 複数の事業者によるローミングを可能にするカーシェアリングシステム。出典:日本ユニシス

 函館のカーシェアリングの2つ目の特徴は、公共交通機関と電気自動車を組み合わせた利用法を促進する点にある。函館市内には2系統の路面電車が運行していて、市内の主要な施設や観光名所をカバーしている。さらにバスやJRの電車も利用しながら、必要に応じて電気自動車を使えば、CO2排出量の少ない交通手段になる。

 新たな試みとして、市内に設置した情報端末による「最適ルート検索サービス」を提供する(図3)。通常の乗換案内と同じように利用者が出発地と目的地を設定すると、「公共交通機関のみ」や「カーシェアを含む」など複数のルートを検索できる仕組みだ。所要時間と料金も表示して、カーシェアリングの利用促進につなげる。

unisys3_sj.jpg 図3 函館市内に設置した情報端末。出典:日本ユニシスほか

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