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» 2014年09月11日 13時00分 UPDATE

エネルギー管理:電力の使用量で高齢者の生活リズムをつかむ、集合住宅にMEMSとビッグデータ

横浜市で建設中のサービス付き高齢者向け住宅にMEMS(マンション向けエネルギー管理システム)を導入して見守りサービスを実施する。各住戸の電力・水道の使用量や温度・湿度の情報を収集して、ビッグデータ解析により居住者の生活リズムの変化を検知するサービスだ。

[石田雅也,スマートジャパン]

 日立グループと東京建物が横浜市の戸塚区に2棟の「サービス付き高齢者向け住宅」を建設中である(図1)。この集合住宅にMEMS(マンション向けエネルギー管理システム)を導入して、高齢者の見守りサービスを提供する計画だ。

hitachi_mems4_sj.jpg 図1 サービス付き高齢者向け住宅「GFE計画」の外観イメージ。出典:日立製作所、東京建物、日立アーバンインベストメント

 サービス付き高齢者向け住宅は介護や医療と連携したバリアフリーの集合住宅を国や自治体が認定する制度で、「安心して居住できる住宅」を基準に設備やサービスの条件を定めている。高齢者向けのサービスの1つとして、MEMSを活用した見守りシステムが注目を集めている。

 日立製作所が集合住宅に導入するMEMSは各住戸の電力・水道の使用量に加えて、室内の温度・湿度や在室・不在情報を収集する(図2)。MEMSで継続して収集・蓄積した情報をもとに、ビッグデータ解析の手法を使って居住者の生活リズムを分析できる点が特徴である。

hitachi_mems1_sj.jpg 図2 MEMSを活用した見守りシステムの利用イメージ。出典:日立製作所、東京建物、日立アーバンインベストメント

 例えば電力の使用量を一定期間にわたって収集して、住戸ごとの電力利用モデルを作成する。このモデルと実際の電力使用量の差を監視することで、居住者の生活リズムの変化を検知する仕組みだ。検知した情報を本人や家族、さらに介護スタッフにもメールで通知して迅速な対応を可能にする。

 集合住宅の玄関にはハンズフリーのセキュリティシステムも導入する予定だ。居住者が所持するICカードの情報を無線で受けて本人を認証することができる。このシステムを使って認知症などの疑いがある居住者の徘徊防止も可能になる。

 横浜市に建設中の2棟のうち1棟は97戸の集合住宅で、2015年2月末に入居を開始する。もう1棟は74戸の高齢者向け住宅に隣接して、同じ戸数の分譲マンションを建設する計画である(図3)。多世代が一体になって住めることをコンセプトに、MEMSを活用した省エネ支援と見守りサービスをアピールする(入居開始予定は2016年2月末)。

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hitachi_mems3_sj.jpg 図3 サービス付き高齢者向け住宅「361計画」の開発予定地(上)とコンセプト(下)。出典:東京建物、日立アーバンインベストメント

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