北海道の飛行場跡地にメガソーラー、全国有数の日射量で8200世帯分の電力自然エネルギー

日射量が豊富な北海道東部の太平洋側に、発電能力22MWのメガソーラーが運転を開始した。2年前まで民間の飛行場だった土地を利用して8万4000枚の太陽光パネルを設置した。ユーラスエナジーが北海道に建設した2カ所目のメガソーラーで、年間の発電量は一般家庭の8200世帯分になる。

» 2015年02月04日 07時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 全国各地で風力発電と太陽光発電を展開するユーラスエナジーグループが2月2日に、北海道東部の豊頃町(とよころちょう)で「ユーラス豊頃ソーラーパーク」の運転を開始した(図1)。民間の飛行場の跡地と周辺の土地を合わせて、45万平方メートルに建設したメガソーラーである。

図1 「ユーラス豊頃ソーラーパーク」の全景と所在地。出典:ユーラスエナジーホールディングス

 ちょうど飛行機のような形をした不規則な土地いっぱいに、合計8万4000枚の太陽光パネルを設置した。発電能力は22MW(メガワット)で、年間の発電量は一般家庭で8200世帯分に相当する。豊頃町の総世帯数(約1500世帯)の7倍以上の電力を供給することができる。発電した電力は固定価格買取制度で北海道電力に売電する計画だ。

 豊頃町がある十勝地方は冬でも晴天の日が多く、全国でも有数の日射量を誇る太陽光発電に適した地域である(図2)。豊頃ソーラーパークは十勝地方で最大のメガソーラーになった。豊富な日射量を生かして設備利用率(発電能力に対する実際の発電量)は全国標準より高い15%程度になる見通しだ。

図2 北海道の年間平均日射量。出典:北海道庁経済部

 ユーラスエナジーグループは豊田通商と東京電力が2001年に設立した再生可能エネルギー専門の発電事業者である。運営する発電設備は北海道が最も多い。風力発電所が道内の6カ所で稼働しているほか、メガソーラーは豊頃ソーラーパークで2カ所目になる。

 1つ目の「ユーラス白糠(しらぬか)ソーラーパーク」は十勝地方の東にある釧路地方の白糠町で2014年2月に運転を開始した。発電能力は豊頃ソーラーパークを上回る30MWの規模があり、一般家庭で9600世帯分の電力を供給する。

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