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» 2015年02月26日 11時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:太陽光の電力を売電しながら充電、出力制御に対応できる蓄電池

固定価格買取制度の運用ルールが変更になり、地域によっては住宅用の太陽光発電に対しても電力会社から出力制御を求められるようになった。シャープは出力制御に対応できる蓄電池システムの新製品を5月に発売する。太陽光で発電した電力を売電しながら一部を充電することができる。

[石田雅也,スマートジャパン]

 シャープが5月に発売する「クラウド蓄電池システム」は、太陽光発電用のパワーコンディショナーとリチウムイオン蓄電池をセットにした(図1)。蓄電池の容量は従来の製品の2倍に相当する9.6kWhあって、一般家庭の1日の電力使用量(10kWh)をほぼカバーすることができる。

sharp1_sj.jpg 図1 「クラウド蓄電池システム」の設置例。パワーコンディショナー(上)、リチウムイオン蓄電池(下2台)。出典:シャープ

 特徴の1つはパワーコンディショナーから送配電ネットワークへ電力を供給しながら蓄電池にも充電が可能な点だ(図2)。パワーコンディショナーの出力は最大5.5kWで、そのうち2.0kWを蓄電池に供給することができる。太陽光で発電した電力を売電用と充電用の両方に振り分けることが可能になる。

sharp3_sj.jpg 図2 太陽光発電システムと接続する場合の構成。出典:シャープ

 政府は1月26日から固定価格買取制度に新しい運用ルールを設けた。東京・中部・関西の3地域を除いて、住宅用の太陽光発電に対しても電力会社が必要に応じて出力制御を求めることができる。出力制御によって余った電力は買取の対象にならない。蓄電池に充電しておけば、夜間に家庭で消費して電気代を節約することができる。

 停電が発生した時でも、太陽光で発電した電力を家庭用と充電用に分配することが可能だ。パワーコンディショナーが自立運転して電力の供給を継続する。さらに別売のHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)と組み合わせると、気象情報に合わせて蓄電池を制御することもできる。

 大雨・暴風・高潮などの警報が出た地域では、シャープが運営するクラウドサーバーから家庭のHEMSを通じて蓄電池の充電・放電を制御する仕組みだ(図3)。警報が解除されるまでは満充電の状態を維持して停電に備える。停電になっても平常時の1日分の電力を家庭内の電気機器に供給することができる。

sharp2_sj.jpg 図3 気象警報に基づく充電・放電制御。出典:シャープ

 クラウド蓄電池システムの希望小売価格はパワーコンディショナーと屋内モニターを含むセットで356万円(税抜き)である。2014年7月に発売した従来の製品(蓄電容量4.8kWh)はオープン価格だった。

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