マンションでも電気自動車を、蓄電池と合わせて解決へ蓄電・発電機器(2/2 ページ)

» 2015年03月06日 12時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
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分離型も用意

 ENEHANDは導入用途に応じて2種類の製品から選択できる(図3)。いずれも蓄電池部分は同等であり、普通充電器部分のみが異なる。さまざまな電気自動車に対応するためだ。

図3 ユーザー層によって2種類の製品に分けた 出典:フォーアールエナジー

 「蓄電池と普通充電器が一体化したコンパクトタイプは、モード2とモード3にのみ対応する。初期の『i-MiEV』が採用していたモード1*1)をモード2や3と合わせて利用できるスタンドタイプも用意した」(同氏)。利用者が多い大型マンションや公共・商業施設にはスタンドタイプが向いているという。

*1) モード1では交流のコンセントからケーブルを用いて直接通電する。モード2やモード3では通電を制御している。

 蓄電池の動作モードは、マンションなどに要求される仕様を満たすように設計した。「蓄電池の容量は12kWhある(利用するのは約11.2kWh)。このうち、常に約4kWhを残すように(初期)設定した。不意の停電時などに備えるためだ」(同氏)。ENEHANDは分電盤に接続して利用し、系統や太陽光発電の電力を利用して充電する。

 価格は未定。同社は2012年から戸建住宅向けのリチウムイオン蓄電池「EHB-240シリーズ」(容量12kWh、出力3kW)として販売している(関連記事)。今回のENEHANDの蓄電池部分はこのEHB-240シリーズと同じものだ。EHB-240シリーズの小売価格は2014年時点で289万円であり、国から100万円の補助金の交付を受けることができた。「戸建住宅の場合、設置工事費は20〜25万円だ」(同氏)。

 ENEHANDは普通充電器を内蔵しているため、以上の合計価格から数割増し程度の価格になりそうだ。

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