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» 2015年04月23日 13時00分 UPDATE

自然エネルギー:富士山を望むメガソーラーが47億円で完成、東京都も出資して神奈川県内に

神奈川県で最大級のメガソーラーが県西部の広大な空き地に完成した。発電能力は12.5MWに達して、一般家庭で3500世帯分の電力を供給することができる。総事業費は47億円かかり、東京都が出資する官民連携による再生可能エネルギー事業の投資ファンドが一部を負担した。

[石田雅也,スマートジャパン]

 神奈川県の西部に広がる足柄上郡(あしがらかみぐん)大井町の山中に、建設機械メーカーのコマツがブルドーザーなどの走行試験に使っていた土地がある。広さは14万平方メートルにのぼり、西側には富士山を望むことができる。2007年から空き地になっていたところに、県内で最大級の「足柄大井ソーラーウェイ」が3月31日に完成して運転を開始した(図1)。

ashigara0_sj.jpg 図1 「足柄大井ソーラーウェイ」の建設地と景観。出典:日本アジアグループ

 建設用地いっぱいに約5万枚の太陽光パネルを設置して、発電能力は12.5MW(メガワット)を発揮する(図2)。神奈川県内では東京湾岸にある東京電力の「扇島太陽光発電所」の13MWに次ぐ規模になる。年間の発電量は1270万kWh(キロワット時)に達する見込みで、一般家庭の使用量(年間3600kWh)で換算すると3500世帯分に相当する。

ashigara1_sj.jpg 図2 「足柄大井ソーラーウェイ」の全景。出典:日本アジアグループ

 発電した電力は全量を固定価格買取制度で東京電力に売電する計画だ。2013年度の買取価格(1kWhあたり36円、税抜き)を適用すると、年間の売電収入は約4億5000万円になる。一方で総事業費は47億円にのぼった。発電事業者は日本アジアグループ傘下のJAG国際エナジーである。

 このメガソーラーの開発プロジェクトは神奈川県と東京都が支援している。神奈川県は再生可能エネルギーを拡大する「かながわスマートエネルギー構想」のもと、JAG国際エナジーがメガソーラーの建設用地を取得した際の不動産取得税を減免した。その代わりにJAG国際エナジーは大井町を含む西部地域の振興に貢献することになっている。

 一方で東京都は資金面でプロジェクトに参画した。電力の最大消費地でもある東京都は全国各地に再生可能エネルギーを増やす計画を推進中だ。2014年度から民間企業2社と共同で「官民連携再生可能エネルギーファンド」を運営している。

 ファンドには東京都内の発電事業を対象にする「都内型」のほかに、東京電力と東北電力の管内を対象にした「広域型」の2種類がある(図3)。このうち都内型に2億円、広域型に10億円を出資している。神奈川県のプロジェクトは広域型で第1号の投資案件である。

ashigara3_sj.jpg 図3 「官民連携再生可能エネルギーファンド」のスキーム。出典:日本アジアグループ

 このファンドとは別に、東京都は2012年度から30億円を出資して「官民連携インフラファンド」を実施している。首都圏を中心に高効率のガス火力発電所を建設するほか、全国各地にメガソーラーを展開して、現在までに合計14カ所で300MWの発電規模に拡大した(図4)。

toyama4_sj.jpg 図4 「官民連携インフラファンド」の投融資案件(2014年6月の発表時点)。出典:東京都環境局

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