住宅用の太陽電池モジュールの設置は、足場の建設など作業前準備を除くと主に以下のような工程で行われる。
PS工法では、墨出しや金具の取り付け、架台フレームの地上作業工程などについてもネジ止め本数の削減などで作業時間の低減を実現しているが、最も作業時間低減につながっているのが太陽電池モジュールの取り付け工程だ。
太陽電池モジュールの取り付け工程は、レール状の架台フレームと独自の3種類の金具により、太陽電池モジュールを差し込むだけで設置することが可能となる(図3)。
差し込んで金具にはめ、最後に固定用の金具をハンマーで打ち込むだけで固定できるため、電動トルクドライバーやトルクレンチなどが必要ない。この工程だけを見れば、同社の模擬屋根での現行工法と比較した場合「作業時間を約6割削減できた」(同社)としている。
太陽電池は、固定価格買い取り制度による買い取り費用の低下が進んでいることから、住宅用での分散型エネルギーシステムの構築に注目が集まっている。住宅向けでの継続的な普及拡大を進めるためには、施工の手間や施工品質が大きなポイントとなっており、新工法による施工負担の軽減は、太陽電池モジュールの製品力につながる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.