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» 2015年08月07日 09時00分 UPDATE

電力供給:電力自由化で加熱するITシステム争奪戦、海外ベンダーは日本市場をどうみるか (1/2)

日本の電力システム市場の変革に伴い、ITシステムの新規需要が数千億円にまで拡大するといわれている。そこに熱い視線を向けているのが国内外のITベンダーだ。その1社である米オラクルは、変革が進む日本のエネルギー市場をどう見ているのか。同社 グローバルセールス担当 グループ バイスプレジデントのマーク・M・フラ氏に聞いた。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 2016年4月から家庭向けを含む電力の小売全面自由化がスタートする。さらに2020年4月には、現在、電力会社が運用している送配電ネットワークを全ての事業者が利用できるようにする「発送電分離」を実施して、日本の電力システム改革は完了する。電力だけでなくガスも同様のステップで自由化される。

 エネルギー市場の自由化は、これまでの地域独占型システムではなく、市場原理を働かせて電気やガス料金の引き下げを狙うのが最大の目的だ。一方でこうした動きに伴い、電力の需給管理、顧客情報や料金の管理など、エネルギー市場に関わる事業者の業務は非常に複雑化することが予想される。

 そこで注目されているのが、エネルギー事業者向けITシステム市場の需要拡大だ。電力システム改革に伴うITシステムの新規需要は数千億円規模になるといわれており、これに向け国内外のITベンダーが積極的な取り組みを見せはじめている。中でも海外のITベンダーは、電力やガスなどの公益事業の自由化で先行する欧米での実績を強みに、日本のエネルギー市場への事業展開に注力している。

 米オラクルもそのうちの1社だ。同社の日本法人である日本オラクルは、電力システム改革に備え、2013年4月に「電力システム改革支援室」を設置。2015年7月にはガス領域の改革も見据え「電力・ガスシステム改革支援室」に拡大して体制を強化している。海外での豊富な実績を持つ同社だが、ITベンダーとしてグローバルな視点から日本のエネルギー市場の変化をどう見ているのか。オラクル グローバルセールス担当 グループ バイスプレジデントのマーク・M・フラ氏に聞いた。

rk_150808_oracle01.jpg オラクル コーポレーション グローバルセールス担当 グループ バイスプレジデントのマーク・M・フラ氏

従来とは異なるアプローチが必要に

スマートジャパン 改革が進む日本のエネルギー市場をどう見ているか。

フラ氏 政府が主導して規制緩和を進めていることもあり、市場全体が大きく動いている。自由化が始まった後の市場の変化のスピードはとても早い。その速さは今までの日本のエネルギー業界とはくらべものにならないスピードになると考えている。こうした市場の素早い変化に伴い、事業者の方もビジネスの考え方を変え、従来とは異なるアプローチ行うことが求められるだろう。

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