iPhoneを太陽の力で作る、中国に200MW相当のソーラー建設自然エネルギー(1/2 ページ)

再生可能エネルギーの利用率100%を目指しているアップルは、中国において新たな環境関連投資を行うことを決めた。新たに200MWのメガソーラーの建設を行う他、サプライヤーや製造パートナーが再生可能エネルギーの利用を促進するイニシアチブを結成する。

» 2015年10月26日 09時00分 公開
[三島一孝スマートジャパン]
photo 図1 アップルの自社施設における再生可能エネルギーの利用比率 出典:アップル

 アップルは、製造から販売まで事業で使う全電力を再生可能エネルギーで賄うという目標を立て、メガソーラーや風力発電所、小水力発電所、地熱発電所、燃料電池ファームなど、環境関連への投資を積極的に行っている。

 これらの取り組みにより、2010年には16%だった再生可能エネルギーの利用比率が2014年には87%まで高まったという。また、既にデータセンター向けの電力および米国内の全施設については100%を再生可能エネルギーで賄っており、今後はさらに投資を進め、他の地域でもこの比率を高めていく方針を示す(関連記事)。

中国でもソーラープロジェクトを推進

 これらを背景に、中国でも積極的に環境関連投資を推進。四川省において、米サンパワーや中国Tianjin Zhonghuan Semiconductorなどの企業と提携し、20MW(メガワット)のソーラーファームを2基建設し、2015年5月に稼働させている。総発電量は40万MWとなり、年間最大8000万kWhのクリーンエネルギーを生み出す。これは中国の家庭6万1000世帯の電力供給量に匹敵する大きさで、これにより、中国にある全てのアップル関連オフィスとアップルストアで使用されるエネルギーを満たすことを可能としている(図2)。

photo 図2 中国四川省に建設したソーラーファーム(クリックで拡大)※出典:アップル

 これらに加えてさらに大きな投資を進めることを決めた。同社のCEOのティム・クック(Tim Cook)氏は「気候変動はわれわれの時代の大きな課題であり、今すぐ行動しなければならない」と強調する。

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