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» 2015年10月27日 15時00分 UPDATE

電気自動車:電気自動車はどこまで使えるか、走行範囲の拡大に向け実証開始

バッテリーで駆動する電気自動車(EV)は、課題の1つとして航続距離の不安が指摘される。日産と兼松はNEDOの委託事業として、全米で自家用EVの販売台数が最も多いカリフォルニア州で、EVの普及や走行範囲拡大に向けた実証事業を開始する。

[長町基,スマートジャパン]

 日産自動車(以下、日産)と兼松は、このほど新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が米国カリフォルニア州の北部都市圏で実施する電気自動車(EV)の行動範囲拡大実証事業の委託先に選定された。

 両社が2014年12月から2015年6月までに実施した実証事前調査結果をもとに、NEDO事業化評価を経て正式な委託先となった。NEDOとカリフォルニア州の経済促進知事室(Go−Biz)との間で合意された基本協定に従い日産が実証研究代表者として全体を取りまとめ、兼松とともに実証事業を進める。

 カリフォルニア州では州内で一定台数以上自動車を販売する自動車メーカーに対し、一定比率のEVやプラグインハイブリッド車などの販売を義務付けるZEV(Zero Emission Vehicle)規制や、EVに対して優先レーンの通行許可を与える優遇措置などZEVの普及に対する積極的な取り組みを行っている。現在全米で自家用EVの販売台数が最も多い州だ。

 同州のEVユーザーは、主に通勤や買い物などの都市圏の移動にEVを活用している。実証事業では急速充電器を設備し、こうしたEVの行動範囲を都市間移動にまで拡大することを目的に行う。この実証事業によりEVのさまざまな行動パターンを集積し、調査・分析・研究を通じてEV普及と利用拡大モデルの確立を図る。

 実証実験では同州政府および米国充電インフラ事業者NRGeVgoと協力し、同州北部のサンフランシスコ広域都市圏、州都サクラメントおよび近隣観光地をつなぐ幹線道路沿いに急速充電器を効果的に新たに設置する。また、EVユーザーを最適な急速充電器へ誘導する情報サービスシステムなどを構築し、EVの行動範囲拡大への有効性を実証する(図1)。

rk_151025_nagamachi01.jpg 図1 実証実験におけるEVの走行エリア 出典:NEDO

 実証実験での役割は日産が急速充電器の設置および運用とEVの行動変化の分析を行う。兼松はEVユーザー向け誘導情報サービス等の提供、EVやEV充電にかかわるリアルタイムデータビジネスやビッグデータビジネスの検討を進める。

 日産は走行データを収集するグローバルデータセンターで集約されたデータを活用することで最適な急速充電器の設置場所を提案し、EVのさらなる普及拡大を目指す。兼松はEVユーザー向けのリアルタイム情報サービスを日産と協力して展開し、事業化を検討する予定だ。さらにM2M/IoTソリューションおよび車載ハードウェア製品の提案で、より高機能なコネクテッド・カーのシステムやサービスを実現し、新たなビジネスモデルの構築に取り組むとしている(図2)。

rk_151025_nagamachi02.jpg 図2 今回の実証における各社の役割 出典:日産、兼松

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