HEMS機器側での各種認証の取得が不要に、Bルート特化のデータ取得機が登場エネルギー管理

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、スマートメーターとWi-SUN通信で接続し、Bルートデータをリアルタイムに取得するための機器「SA-M0」を開発した。

» 2015年11月19日 15時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、スマートメーターとWi-SUN通信で接続し、Bルートデータをリアルタイムに取得するための機器「SA-M0(エスエーエムゼロ)」を開発し、2016年2月から提供を開始する。

 SA-M0は、IIJが開発したソフトウェアをアットマークテクノ(札幌市)のBox型プラットフォーム「Armadillo−Box WS1」に組み込み、スマートメーターとの接続に必要なECHONET Lite認証およびSMA認証を取得したものだ。

 IIJは、同製品をスマートメーターのBルートデータ取得専用機器として、電力小売事業者やBルートを活用したサービス事業者向けに販売する。SA-M0は、Wi-SUN通信モジュールを内蔵した小型機器で手軽に設置が可能だ。さらに、ユーザー宅内に設置されたHEMS機器は、SA−M0を通じてスマートメーターとの通信が可能になるため、HEMS機器側でのECHONET Lite認証およびSMA認証の取得と、Wi-SUN通信機能の実装が不要になり、コストや手間が大幅に削減できる(図1)。

図1 「SA-MO」の利用イメージ 出典:IIJ

 また、同製品はBルートデータの活用に必要なシステム基盤をワンストップで提供する「IIJスマートメーターBルート活用サービス」のラインアップにも新たに追加する。SA−M0をネットワークに接続するだけで自動的にスマートメーターと接続し、Bルートデータを取得してIIJのクラウド上に保管する。

 API経由でユーザーが所有するシステムなどと連携した利活用ができ、データおよび機器の一元管理による運用の最適化が可能になる。さらに同サービスの従来端末(SA−W1+Wi-SUN通信ドングル)と比較して、3割の価格低下を見込めるため、導入が非常に容易になるとしている。販売目標は1年間で3万台だ。

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