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» 2015年11月30日 11時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:「なまはげライン」をバッテリー電車が走る、架線いらずでローカル線にメリット (1/2)

JR東日本は秋田県西部の男鹿半島を走る男鹿線に、2017年春から新型の蓄電池電車を導入する。リチウムイオンバッテリーを搭載し、架線が整備されていない非電化区間でも電力を使ってクリーンに走行できる。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 八郎潟などで知られる秋田県西部にある男鹿(おが)半島の南側を、日本海に沿って走る男鹿線というローカル線がある。地域の伝統民俗行事にちなんで「男鹿なまはげライン」という愛称が付けられている。JR東日本はこの男鹿線に、2017年春から新型の蓄電池電車を導入する。

 導入するのは新型の交流蓄電池電車「EV-E801系」の2両1編成(図1)。容量360kWh(キロワット時)、入出力条件1598V(ボルト)のリチウムイオン電池を搭載していて、この電力を使って架線の無い非電化区間を最高時速走行できる。気動車のエンジンから発生する排気ガスの解消に加え、CO2排出量や騒音の低減につながるというメリットがある。省電力化のため車内照明は全てLED照明を採用した。

rk_151127_oga01.jpg 「EV-E801系」の外装イメージ 出展:JR東日本

 男鹿線は秋田県男鹿市にある男鹿駅から、同秋田市の追分駅までの計9駅、合計26.6キロメートルを結ぶ路線だ。加えて全列車が追分駅から奥羽本線経由で秋田駅まで直通運転を行っている(図2)。

rk_151127_oga02.jpg 図2 男鹿線の路線図 出展:JR東日本

 男鹿〜追分駅の間は非電化区間であり架線が整備されていない。終着駅の男鹿駅に充電設備を設置して、この区間を蓄電池の電力を使って走行することになる。追分駅以降は電化区間となるため、この区間に入ると架線からパンタグラフを通して得た電力を使い、秋田駅へ向かう。同時に走りながら架線と回生ブレーキから得る電力を蓄電池に充電していく仕組みだ(図3)。

rk_151127_oga03.jpg 図3 蓄電池電車の仕組み 出展:JR東日本
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