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» 2016年01月07日 13時00分 UPDATE

法制度・規制:日本を変えるエネルギー革新戦略、政府が3月にも公表 (1/2)

国全体のCO2排出量の削減目標を定めた2030年に向けて、政府は「エネルギー革新戦略」を策定して実行計画を推進する。省エネ、再エネ、エネルギー供給システムの3分野をテーマに、省エネ基準の義務化や固定価格買取制度の改革、IoTを活用した遠隔制御技術の開発などを進めていく。

[石田雅也,スマートジャパン]

 政府は2030年の電源構成(エネルギーミックス)を決定したのに続いて、COP21(国際気候変動枠組み条約第21回締結国会議)で2030年のCO2削減目標を公約した。いよいよ2016年度から具体策の実行段階に入る。その骨子をまとめた「エネルギー革新戦略」を策定中で、早ければ3月にも公表する見通しだ。

 エネルギー革新戦略の目的は2つある。第1は政府が成長戦略に掲げたGDP(国内総生産)を600兆円まで増やす目標に向けて、エネルギー分野の投資を拡大していく。その投資効果でエネルギー効率を向上させて、CO2排出量を抑制することが第2の目的である(図1)。

energy_strategy1_sj.jpg 図1 「エネルギー革新戦略」の目的。出典:資源エネルギー庁

 2つの目的を達成するために「徹底した省エネ」「再エネの拡大」「新たなエネルギーシステムの構築」をテーマに具体的な対策を革新戦略の中に盛り込む(図2)。省エネの分野では企業のエネルギー消費量を削減する「省エネトップランナー制度」の対象を拡大して、製造業に加えて流通・サービス業にも適用する方針だ。

energy_strategy2_sj.jpg 図2 「エネルギー革新戦略」に盛り込む重点施策(画像をクリックすると拡大)。出典:資源エネルギー庁

 さらに建築物に対する省エネ基準の適合義務を定めた「建築物省エネ法」(正式名称:「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」)の内容も強化する。建築物省エネ法は2015年7月に公布した新しい法律で、建築物の規模や用途によって省エネ基準に適合する義務のレベルを規定している(図3)。

energy_strategy3_sj.jpg 図3 「建築物省エネ法」による基準適合の義務化(2015年7月)。出典:資源エネルギー庁

 現在は大規模な非住宅用の建築物だけが省エネ基準に適合する義務を負っているが、2020年までに新築の建築物すべてを対象に段階的に義務化を進めていく。同時に新築の戸建て住宅の半分以上を正味のエネルギー消費量がゼロになる「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」で建設するようにハウスメーカーや工務店を支援する。そのためにZEHの標準仕様の策定に2016年度から着手する計画だ。

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