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» 2016年01月21日 13時00分 UPDATE

省エネ機器:エアコン事業1兆円を目指すパナソニック、大型空調強化へ (1/2)

パナソニックがクローバル市場で拡大が見込まれている空調機器分野への取り組みを強めている。同社の2014年度のエアコン事業の売上高は4606億円(製販連結)。これを2015年度には5133億円まで引き上げる計画だ。

[長町基,スマートジャパン]

 パナソニックでは、国内でマーケットシェアの高い家庭用のエアコン(ルームエアコン)の売り上げ構成比が高く、エアコン事業全体の4分の3を占める。一方で、ビルや施設など向けの業務用・産業用の大型空調は4分の1と小さい。他の日系大手エアコンメーカーの多くが、家庭用と業務用の構成比がほぼ半々であるのと比べると、まだ、大型空調を伸ばせる余地は大きい。そのため、このカテゴリーの製品をより強化することでエアコン事業の増収を図る方針を打ち出している。

電気とガスの両立が強み

 同社の大型空調の製品ラインアップはPAC(パッケージエアコン)VRF(ビル用マルチエアコン)などの電気空調からGHP(ガスヒートポンプエアコン)吸収式冷凍機(ナチュラルチラー)などのガス空調と幅広い。特にガス空調は旧三洋電機の製品が高い評価を得ていたこともあり、それをベースとした製品強化を進めている。大型空調全体では海外で構成比の高いPAC、VRFなどの電気空調の割合が大きいが、国内ではガス空調が主力だ。GHPは小学校や中学校に空調を導入する際に、ランニング、イニシャルをあわせたトータルコスト面が評価され、販売実績は好調に推移。吸収式冷凍機もショッピングモールをはじめ、地域冷暖房(DHC)やドームスタジアム、さらに最近では病院などへの納入が進んでいる。

photo パナソニック 大型空調ビジネスユニット ビジネスユニット(BU)長の石原力氏

 「今後も国内ではガス空調が大きく伸ばせると考えている。当社の場合、電気とガス(空調機器)の両方を持っているところが強みであり、両方の提案しながらそれぞれのニーズに合った製品を提供していく方針だ」(パナソニック大型空調ビジネスユニットの石原力ビジネスユニット長)。

 製品面では発電機能搭載で停電時でも自立運転が可能なガスエンジンヒートポンプ「GHPエクセルプラス」が高い評価を受けている。また、2016年4月に発売するパナソニックと東京ガス、大阪ガス、東邦ガス4社で共同開発した業務用空調システム「スマートマルチ」もGHPとEHP(電気モータヒートポンプ)を同一冷媒系統に組み合わせた日本初の空調システムとして期待を集める。同製品はGHPとEHP運転状況や、エネルギー需給状況や季節・時間帯によって異なるエネルギー価格などを見ながら、遠隔制御によりGHPとEHPを使い分けることで、エネルギーコストの削減が図れるなどの特徴がある。

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