電力自由化で加速する顧客争奪戦、欲しい顧客の“見える化”で差をつける電力供給サービス(2/2 ページ)

» 2016年02月01日 13時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]
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獲得顧客とのコミュニケーションを支援する「エネサイクル」

 トッパン・フォームズが小売事業者向けに新たに用意したもう1つのパッケージサービスが「エネサイクル」だ。Webやコールセンターサービスを活用して、顧客への情報発信や請求明細の通知などを行い、コミュニケーションをとることで顧客の「維持」を支援する(図3)。

図3 「エネサイクル」の概要(クリックで拡大)出典:トッパン・フォームズ

 同社では以前から請求書のWeb配信サービス「エネイージー」を展開しており、エネサイクルに含まれたサービスの1つとして利用できる(図4)。エネイージーは事業者が顧客に対して郵送する請求書をWeb配信に切り替えられるサービスで、「紙での郵送の場合、1件あたり80円掛かるコストを20〜30円に抑えられる」(ブース担当者)という。エネイージー単体での利用の場合、初期導入コストは約500万円から。

図4 「エネイージー」をはじめ、企業の帳票運用管理をサポートするサービスも展開(クリックで拡大)

 トッパン・フォームズでは、この他にも小売事業者向けに書類業務などを代行するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスなども提供しており、2016年4月から始まる電力の小売全面自由化に向け、小売事業者向けの支援サービスを強化していく計画だという。

 「業務をなるべく効率化したいという小売事業者からの引き合いが多い。顧客の獲得や維持に向けた取り組みを行う場合、個人情報の管理、最近ではマイナンバー制度への対応なども必須になってくる。トッパン・フォームズではこれまでの事業でこうした個人情報の管理や、顧客へのアプローチ方法について多くのノウハウがあり、こうした部分に強みがあると考えている」(ブース担当者)

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