勃興する「新電力立ち上げ」ビジネス、支援企業が増加スマートエネルギーWeek 2016(2/3 ページ)

» 2016年03月02日 16時00分 公開
[三島一孝ITmedia]

Jリーグチームも参画する地域新電力のノウハウを水平展開

 スマートテックではこの水戸電力で得たノウハウを水平展開し、他の地域でも同様の地方発新規電力小売事業者の立ち上げを支援していく方針である(図2)。

photo 図2 スマートテックが提供する地域新電力支援の枠組み 出典:スマートテック

 新たに2016年3月1日には、九州で「九州スポーツ電力」(福岡市)を設立することを発表した。九州スポーツ電力は、スマートテックと北九州市のエネルギー関連企業である日本ライフサポートの他、全世界空手道連盟新極真会福岡支部とスポーツ教室などを展開するリーフラスが参加。電力小売事業そのものを全世界空手道連盟新極真会福岡支部やリーフラスなどの、教室や道場などを通じて販売し、その一部収益を、今後新設する社団法人で管理。地域のスポーツイベント開催などを通じて地域コミュニティーに還元する仕組み作りを目指す(図3)。

photo 図3 九州スポーツ電力の事業スキーム(クリックで拡大)出典:スマートテック

 九州スポーツ電力の事業部部長である大塚豊氏は「電力を供給するだけでなく、スポーツを通じて次世代のリーダーを育成することなども理念に据えて取り組みを進めていく」と述べている。

 さらに、鹿児島県いちき串木野市に新たな電力小売事業者である「いちき串木野電力」を立ち上げることも発表。こちらは横浜市のパスポート 環境エネルギー事業部と協力して運営することを計画している(図4)。

photo 図4 いちき串木野電力の紹介パネル(クリックで拡大)出典:スマートテック

 スマートテックでは地方経済活性化を企業理念の1つに据えており、今後もさらに地域新電力創出などの支援を行っていくとしている。

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