第2期棟のもう1つの大きな特徴がエネルギーの自給自足だ。東芝の自立型水素エネルギー供給システム「H2One」を導入した(図3)。H2Oneは東芝独自の水素EMSにより、再生可能エネルギーと水素でCO2フリーな電力供給を行えるのが特徴のシステムだ。
H2Oneは太陽光発電システム、蓄電池、水素製造装置、水素吸蔵合金タンク、純水素燃料電池で構成している。日照時間が長い夏季の太陽光で発電した電気の余剰電力を使い、水素製造装置で水を電気分解して水素を製造する。この水素はタンクに貯蔵し、冬季に純水素燃料電池で発電することで電力と温水が得られる仕組みだ。
第2期棟ではH2Oneの導入により、1年を通じて水と太陽光のみで客室12室分の電力を自給自足できるようになる(図4・5)。設置した太陽光発電システムの出力は62kW(キロワット)、H2One全体の出力は54kW、貯蔵電力量が1.8kWh(キロワット時)だ。
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