ドローンで太陽電池を守る、空からホットスポットを検知し即日共有太陽光(2/2 ページ)

» 2016年04月22日 13時00分 公開
[三島一孝スマートジャパン]
前のページへ 1|2       

プロトタイプでは報告書提出まで従来比5分の1に

 プロトタイプでは、クラウド上で事前に図面に対応したフライトスケジュールを生成し、自動航行機能を搭載したドローンにオンラインで配布することで、効率よく安全に検査することを可能とする。これにより検査コストが大幅に削減される予定である。さらに、従来はモジュール位置の特定と解析、報告書を作成、事業者への報告書の提出まで含めて通常4〜5日程度必要だったが即日での撮影データ収集と解析が可能となるという(図3)。

photo 図3 プロトタイプの仕組みとメリット 出典:ソフトバンク・テクノロジー

 プロトタイプ製作における4社の役割は、エナジー・ソリューションズがソーラーモジュール検査システム、赤外線サーモグラフィーデータ解析システムの開発などを担当。サイバートラストが、第3者認証機関としてドローンとクラウドサービスの電子証明書認証による送受信データの暗号化、ソフトバンク・テクノロジーがクラウド環境でのデータの蓄積・解析、M-SOLUTIONSが位置情報を用いて地図上に赤外線センサーの情報をマッピングするアプリの開発を担当している。

目視から完全自動化へ

 今回開発したプロトタイプでは、最終的にドローンのサーモグラフィー画像から、ホットスポットの判別を目視で行う必要があるが、今後サービス開始に向けては完全自動化することを検討しているという。さらに、ソフトバンク・テクノロジーが提供する「IoT構築サービス」により、データの収集までは行えるが、その後のレポート化は手作業が発生している。これらも自動的にレポートが作成されるようにする予定だ。最終的にこれらの自動化機能を強化した上で、2016年8月のサービス提供開始を予定している(図4)。

photo 図4 ドローンによる点検の様子 出典:ソフトバンク・テクノロジー
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.