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» 2016年06月13日 09時00分 UPDATE

省エネ機器:CO2を25%削減する新型コンクリート、価格と耐久性もばっちり (1/2)

あらゆる建物に利用されるコンクリート。鹿島建設は従来より製造時におけるCO2排出量を25%削減した新型コンクリートを開発した。耐久性やコスト面でも一般的なコンクリートと同水準を保っており、建物の建設時におけるCO2排出量の削減に貢献できるという。

[長町基,スマートジャパン]

 鹿島建設は新しい環境配慮型コンクリート「エコクリートBLS」(特許出願済)を開発した。このコンクリートに用いるセメントは、製造時におけるCO2排出量を一般的なセメントより25%削減しながら、建物地上部への適用が可能であるなど高品質で汎用性が高く、さらに普通コンクリートと同レベルの材料コストを実現したという(図1)。

図1 開発した新型コンクリートのイメージ。地上躯体にも使用できる 出典:鹿島建設

 建築物を構築する上で不可欠な建設材料であるコンクリートは、セメント、細骨材、粗骨材および水で構成される。このうち、セメントを製造する際に発生するCO2量が圧倒的に多く、セメント1トンあたりの排出量が750キログラムと、全体の99%を占めている。地球温暖化防止対策の一環としてCO2削減を積極的に推進するためには、建物本体で低炭素化を図る必要があり、そのためCO2排出量が少ない低炭素セメントを用いたコンクリートが求められている。

 代表的な低炭素セメントとして高炉セメントB種があるが、同セメントを用いたコンクリートは建物の耐久性に大きく関わる中性化に対する抵抗性が低く、また、特に夏期高温時においては乾燥収縮によるひび割れが生じるといった問題があるため、適用先が主に外気の影響を受けにくい地下躯体に限定される。さらなるCO2削減のためには、一般的に建物本体の6〜8割程度を占める地上躯体にも使用可能な低炭素コンクリートが望まれていた。

 そこで鹿島建設は、中性化しにくく使用に制限のない高炉セメントA種を改良し、CO2排出量を削減しながら、地上躯体に使用でき汎用性に富む新製品を開発した。また、低炭素コンクリートに対し強い社会的ニーズがある一方で、そのコストの高さが普及に際しての障壁となっていたが、新製品は普通コンクリートと同レベルのコストを実現した。

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