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» 2016年07月06日 15時00分 UPDATE

省エネ機器:「企業の環境対策」は事業に引き付けて考える時代に、NECが国連SDGsを導入へ (1/2)

NECは新たに環境への取り組みとして、国際連合(以下、国連)で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」を導入し、より事業に引き付けた形で運営を進めていく方針を示した。

[三島一孝,スマートジャパン]

 NECでは2010年に発表した「NECグループ環境経営行動計画2017/2030」をベースに、地球温暖化対策を軸とした環境対策への取り組みを進めてきている。取り組みの軸は温室効果ガスの排出削減を軸とした「気候変動の緩和」と、気候変動による災害の影響などに備える「気候変動への適応」である。NECではそれぞれの取り組みによる貢献度を「NECが創出する社会価値」と位置付け、これによる価値をNECが生み出す環境負荷に対して2020年度に5倍となるような目標を定めて取り組みを進めている。

 「気候変動の緩和」に貢献する取り組みとしては、CO2をはじめとする温室効果ガスの排出削減への取り組みがある。同社そのもののCO2排出量削減とともに、同社が提供する製品やサービス、さらにサプライチェーン全体での削減を推進する。2015年度は同社が提供するITソリューションを通じて1322万トンのCO2削減を実現。さらに提供製品のエネルギー削減率については、2005年度比で97%削減を実現している。NECそのもののCO2の直接排出(Scope1、2)については前年度比10.1%減の35.9万トンとなった。

 サプライチェーン全体のCO2排出量(Scope1、2、3)については、前年度比で15万トン増の965万トンとなった(図1)。これについては、NEC 品質推進本部長代理 兼 環境推進部長の堀ノ内力氏は「ハードウェアのサプライチェーンについてはCO2排出量低減への取り組みが進んでいたが、ソフトウェアやサービスに関する取引先ではその認識が薄いところもあったため2015年度は増えた。今後省エネノウハウの提供なども進めて、協力して低減させていく」と述べている。

photo 図1 NECのサプライチェーン全体のCO2排出量推移と内訳(クリックで拡大)出典:NEC

気候変動に対する備え

 一方で、「気候変動への適応」については、JAXA 二周波降水レーダーの「DPR」やフィリピンの防災システム、豊島区の総合防災システムなど、防災関連の事業を推進。NECでは早稲田大学の環境研究所と共同でこの「気候変動への適応策」を定量評価する取り組みを進めており、2015年度はこれらの取り組みによりCO2排出量166万トン分の削減効果を生み出したとしている。これらにより、2015年度はNECが事業でおよぼした負荷が965万トン、創出した社会価値が1488万トンとなり、約1.5倍の価値を生み出したと算出している(図2)。

photo 図2 NECの気候変動対策目標の進捗(クリックで拡大)出典:NEC
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