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» 2016年07月11日 07時00分 UPDATE

変転する太陽光発電市場(5):太陽電池、蓄電池、エコキュートでスマートハウスを目指す三菱電機 (1/2)

太陽光発電市場は2015年度でモジュール出荷量が前年割れをし、市場環境は転機を迎えようとしている。こうした中、主要メーカー各社は何を考え、何に取り組んでいくのか。第5回は、三菱電機の考えと取り組みを紹介する。

[長町基,スマートジャパン]

第4回:「ソーラー×建材は最強コンビ、ZEHで躍進目指すカネカ

 太陽光発電市場は2012年の固定価格買取制度(FIT)の開始以降、出荷が急増し2014年度まで大きく成長を遂げてきた。2014年度には9216MW(メガワット)を記録したがここをピークに2015年度は7136MWに減少。今後も普及そのものは着実な伸びを見せるが、従来のような大幅な右肩上がりの市場成長には陰りが見え始めている(関連記事)。

 こうした中でメーカー各社もモジュールを単純に販売するだけでは今後の生き残りが難しい状況になってきている。主要メーカー各社は何を考え、何を強みとして取り組んでいくのか。2016年6月29日〜7月1日まで横浜市のパシフィコ横浜で開催された太陽光発電の総合展示会「PVJapan2016」で主要各社にインタビューを行い、本連載では各社の取り組む方向性を明らかにする。第5回は三菱電機の考えと取り組みを紹介する。

連載:「変転する太陽光発電市場

家庭の電気まわり全体を狙う三菱電機

 三菱電機の2016年度のソーラー事業は国内の住宅用太陽光発電システムに重点を置いた取り組みを進める。高出力の太陽電池モジュールの新製品を投入した他、電気自動車(EV)用パワーコンディショナや小型蓄電システムのラインアップによる蓄電ソリューションを拡充。さらに、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)との接続による同社太陽光発電システムとの連携運転機能を搭載したエコキュートも発売した。太陽光発電システムをより多くの住宅に設置できるよう野地板固定の新工法も導入するなど、施工面でも幅広い対応および品質向上に力を注いでいる。

 三菱電機の2015年度の太陽電池の出荷実績は400MW(メガワット)。構成比は家庭用が4割、業務用が6割で家庭用の割合が上昇した。2016年度も国内市場での中心になると予想される住宅用太陽光発電システムの販売に注力することで、さらに住宅用の割合が高まることが見込まれる。

 同社電設住設太陽光発電システム事業部電材住設太陽光発電システム計画部長の杉本年秀氏は「太陽光発電システムを導入する本来の目的は、系統(電力会社)から買う電気量を抑えられる。環境にやさしい。電気代の変動を抑制できる点などにある。三菱電機は電気製品メーカーとして、しっかりユーザーに多くの電気製品を安心して使ってもらうために、太陽光発電システム事業は取り組むべきビジネスだと考えている。これからもエコキュート、エアコンなども含めて連動して電気製品を使ってもらえるように積極的に提案して行きたい」と積極的に取り組む意欲を見せている。

photo 三菱電機 電設住設太陽光発電システム事業部 電材住設太陽光発電システム計画部長の杉本年秀氏
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