11万世帯分の電力を生み出すバイオマス燃料には、主にパームヤシ殻(PKS)を利用していく。一方、日本国内でバイオマス発電所の建設が増加しており、安定的な燃料調達が課題となっている。そこで燃料の多様化を進めるため、パームオイルの搾油工程で廃棄されていたパーム空果房(EFB)も燃料として活用していく計画だ。
太平洋セメントは化学メーカーのサラヤ、タイのRematec & KSN Thailand、マレーシアのThe Green Biomassの3社と共同でEFBの発電燃料化に取り組んだ。建設する発電所では使用する燃料の9割をEFBとPKSが担い、残りの1割には石炭を利用する計画だ。バイオマス燃料の利用により、年間28万5000トン相当のCO2削減効果を見込んでいるという。
太平洋セメントとイーレックスは、新会社となる大船渡発電の設立に伴う従業員の採用を地元採用とする。この他にも燃料の輸送に付随する雇用の創出により、地域経済の活性化および東北地域の復興にも貢献するとしている。
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