太陽光O&Mに認証制度、第三者機関が実施した保守点検内容を認定太陽光

改正FIT法の影響もあり、今後さらに重要になっていく太陽光発電所の運用保守。電気安全環境研究所は、太陽光発電所の保守作業の内容を認定する「JET太陽光発電システム保守点検認証事業」を開始した。

» 2016年08月18日 11時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

 電気安全環境研究所(以下、JET)は、2016年8月1日から「JET太陽光発電システム保守点検認証事業」(以下、認証事業)を開始した。市場課題となっている太陽光発電所の保守作業が適切に実施されていることを示す仕組みとして、保守点検事業者への活用を呼びかけている。

 JETは電気製品の第三者認証や検査、EMS試験、調査研究などを実施している一般社団法人。このほど「太陽光発電システム監視・点検技術に関する調査検討会」を設置し、「太陽光発電システムの定期点検及び不具合調査に関するガイドラインについての報告書」をとりまとめた。太陽光発電所の定期的な点検や不具合の調査が、的確かつ効率的に実施されることを目的に作成したガイドラインだという。

 今回開始した認証事業は、太陽光発電所の保守点検を行った後に作成された報告書が、同ガイドラインに適合しているかどうかをJETが判断し認証するものだ。認証を受ける場合はまず保守点検業者と、事業者のもとで保守点検を行う保守点検技術者について、JETが定める要件に適合することを事前確認した上で、登録と認証を受ける必要がある。登録・認証された事業者と技術者および報告書では、JETの認証マークの使用が可能になる(図1)。

図1 認証マーク 出典:JET

 なお、認証の対象となる太陽光発電所の規模は直流1500V(ボルト)以下で、非住宅用の50kW(キロワット)以上。報告書の内容は発電所を構成する太陽電池モジュール、アレイ、接続箱、パワコンなどまでの直流電気回路、さらにサイト環境までの保守点検が対象となる。

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