スペイン政府は全ての一般家庭の電気需要者に対して「Tarifa de Ultimo Recurso(TUR)」とする規制価格を発表した。これは訳すとするなら「“最終手段”料金」である。この規制料金と名前はガスにも電力にも適用された。電気・ガスの最高値がこのTURとなる。電気の場合、契約容量が10kW(キロワット)以下の家庭にこの価格が適用された
TURは「Precio Voluntario al Pequeno Consumidor(PVPC)」=「使用量の少ない消費者のためのボランティア価格」(PVPC)と名称を変えた。しかし、この新料金を利用するにはTURと同様に契約容量10kW以下という必要条件を満たす必要があった
2014年4月1日
規制市場での電気の価格システムが変更となった。電気料金は3カ月ごとの入札で決まるのではなく、政府によって決定されることになった。続いて、政府は「毎時間ごとの電気料金」(Tarifa de Luz por Horas)を導入した。この新しい電気料金システムは、24時間、1時間ごとに料金が異なるというものであった。そして1年後、実際にPVPC料金を利用する全ての需要者は「毎時間ごとの電気料金」で課金された電気料金を払い始めることになった。2014年のデータによれば、スペインでは人口の51.73%がPVPC料金を、48.26%が自由価格の電気料金を支払っているという