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» 2016年10月19日 11時00分 UPDATE

自然派新電力が開くエネルギーの未来(2):発電所を選んで応援! 独自の価値を創造し続ける「みんな電力」 (1/3)

さまざまなスタイルで事業展開を図る自然派新電力についてリポートする本連載。第2回では再エネ比率の高い電気を供給する自然派新電力の中でも、ユニークなサービス展開で注目を集めている「みんな電力」を紹介する。発電所そのものを選べるプランと、それを可能にしたオンラインシステムは他に例をみない。エネルギーに対するこだわり層への訴求とともに、無関心層の掘り起こしをも可能にする同社ならではの取り組みとは……。

[廣町公則,スマートジャパン]

「顔の見える発電所」が、電気を個性ある商品に変える

 電力の小売全面自由化によって一般家庭でも電力会社を選べるようになったが、みんな電力の取り組みは、さらに一歩先を行く。同社の会員になれば、供給される電気の“発電所”まで選ぶことができるのだ。そのメニューには、中小規模の太陽光発電設備を中心に、個性的な発電所がずらりと並ぶ。どれも再生可能エネルギーによる発電所だ。

 それぞれの発電所の魅力は、Webサイトで詳しく紹介されている。コンセプトは、「顔の見える発電所」。例えば、東京都八王子市の「かあさん牛のヨーグルト工房発電所」(図1)は、「磯沼ミルクファーム」という牧場の牛舎に設置された太陽光発電所で、市民活動から生まれた八王子協同エネルギーが運営する。

 紹介ページには、そこで働く人たちの写真も大きく掲載され、文字通り「顔の見える発電所」となっている。みんな電力では、現在、こうした発電所を東京電力管内に約60カ所確保しているという。

図1 選べる発電所の1つ「かあさん牛のヨーグルト工房発電所」 出典:みんな電力     

 「顔の見える発電所」は、均質な電気という商品を、個性ある商品に変えていく。再エネを選べるというだけでなく、発電所まで選べるというメニューは他にない。多くの新電力会社が“お得感”を前面に出すなか、“選べる自由度”をアピールする同社の取り組みが、どれほどの消費者を捉えることになるのか注目されるところだ。

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