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» 2016年11月17日 06時10分 UPDATE

情報化施工:今の業務を大きく変えず効率化、橋梁点検向けクラウド

老朽化が進む橋梁などのインフラ維持管理・点検作業の効率化に向けたサービスが続々と登場している。沖電気工業はクラウドサービス「インフラ点検レポートサービス」の新メニューに、橋梁点検向けの機能を加えた。点検業者の協力を得て開発したもので、今までの業務を大きく変えることなく、点検データの収集を効率化できるとしている。

[長町基,BUILT]

 沖電気工業(OKI)は、このほどクラウドサービス「インフラ点検レポートサービス」の新たなメニューとして、橋梁点検業務を対象としたサービスの販売を2016年12月1日から開始する。新サービスはトンネル点検業務に続く第二弾。橋梁点検業務で、現場の作業から報告書の作成までの一連のサービスをクラウドで提供し、人手による転記作業を軽減、作業時間を短縮し、効率的に点検結果を取りまとめることができる。販売価格は15万円〜/5橋梁から(税別)。2019年度末までに10億円の販売を目標としており、サービスの開始時期は2017年1月23日を予定している。

 近年、インフラ老朽化による安全・安心・予防保全の観点から、橋梁などのインフラ構造物点検に関する重要性が注目を集め、全国各所の橋梁の点検需要が高まっている。橋梁は多くの部材を複雑に組み合わせた構成であるため、点検するためには高い技術力やノウハウが求められる。一方、全国に約73万あるとされ橋梁に対応するためには、熟練工不足が懸念される。また、トンネル点検業務と同様に、点検作業の結果は写真やスケッチなど人手で記録しており、熟練工自身が点検結果の転記などを行い、帳票の形式に取りまとめることにも多くの時間を必要としているため、これらの作業の効率化も重要な課題となっていた。

 OKIは今回、トンネル点検業務サービスで得たノウハウをもとに、点検業者の協力を得て、橋梁点検の業務フローに即した形で利用できるシステムを構築した。新サービスでは、多種多様な種類の橋梁に対応し、野帳へのスケッチ、デジタルカメラでの撮影など従来の現場作業に即した簡単な操作により点検結果を残すことが可能だ。従来業務を大きく変えることなく、熟練工による点検データの収集を効率化できる(図1)。

図1 サービスのイメージ 出典:OKI

 システムから出力するデータは、編集可能な形式で取得が可能で、点検者以外でも、国土交通省などの指定する帳票の形式での結果を取りまとめられる。それにより橋梁点検業務の品質向上と、大幅な作業の効率化を実現する。また、クラウドサービスで提供するため、短期間・低コストで利用可能であることや、OSの更新、定期点検要領の改正対応などの各種メンテナンス費用が不要であり、運用での効率化にもつながる。

 同社は新サービスの提供を通し、インフラ構造物の点検業務の効率化を進める。また、トンネルや橋梁以外にもさまざまな構造物の点検を対象に積極的な展開を図るとともに、インフラモニタリング、アセットマネジメントなどの長期的なインフラ維持管理を行うソリューション、サービスを提供していく計画だ。

 OKIは今回の「橋梁点検レポートサービス」の販売開始に合わせ、2017年2月28日まで期間限定のバリューキャンペーンを実施する。キャンペーンでは、初回利用に限り、橋梁1本の点検サービスを無料で試行利用可能とする他、現場で使用するタブレット機器の貸し出しも行う。併せて、既にサービス提供しているトンネル点検向けレポートサービスについても、初回1本について、同様にキャンペーンを実施する。

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