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» 2017年01月23日 11時00分 UPDATE

自然エネルギー:有線ドローンを小形風力の点検に、新潟県で実証実験

ベンチャー企業の会津ラボと環境エネルギー事業を行う鈴与マタイは、小型風力発電設備の点検にドローンを活用する実証実験に着手した。有線で給電を行うタイプのドローンを利用するもので、点検作業の効率化を図る狙い。2018年度の実用化を目指す方針だ。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 ベンチャー企業の会津ラボ(福島県会津若松市)と環境エネルギー事業を行う鈴与マタイ(長野県佐久市)は、風力発電設備点検における有線ドローンの導入を目指し、2016年12月中旬から実証実験を開始した(図1)。

図1 実証の様子(クリックで拡大) 出典:会津ラボ

 会津ラボは、ドローンを給電設備にケーブルで接続して給電し、長時間飛行を可能にする技術(有線ドローン)の開発を進めている。また会津大学との産学連携により、「有線給電の単体ドローンならびにドローン群の安定飛行」に関する固有技術の開発を進めている。

 今回の実証実験では、4Kカメラを搭載した有線ドローンを使用して、鈴与マタイが運営・管理する小形風力発電設備(新潟県柏崎市)の点検を行った。有線ドローンの長時間飛行のメリットを生かし、時間をかけて「主要な点検対象箇所」「目視確認が難しい箇所」「ナットやパーツの状態」をさまざまな角度から撮影し、その後に行われる人的な点検作業に有用な、高精度の映像収録に成功した。同社では「バッテリー交換をせずに長時間飛行できる有線ドローンの特徴を生かし、風車のさまざまな箇所を長時間かけて撮影した。一度の飛行で複数台の風車を点検することも可能」としている(図2)。

図2 有線ドローンで撮影した小形風車の画像 出典:会津ラボ

 風力発電設備業界では、ブレード飛散、ハブ・ナセル落下(風力発電システムを構成する要素で、ブレードは羽部、ハブ・ナセルは動力伝達部)などの重大な事故報告を受けて、保安強化の取組みが進められている。鈴与マタイは、従来の人的な点検に加えて、会津ラボの有線ドローンを導入することにより、点検作業の安全性・効率性を高めていく方針だ。

 両社は、2018年度の実用化を目指して共同検証を進めていく方針だ。会津ラボはコンピューター理工学を専門とする会津大学の第1期生が2007年1月に設立。同大学発のベンチャー企業として公式認定を受けている。

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