再生可能エネルギー70%で基本料0円、ソフトバンクが電気料金を刷新電気料金の新プラン検証シリーズ(41)(2/2 ページ)

» 2017年01月25日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]
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再エネ70%、基本料金0円の「自然でんき」

 ソフトバンクは2016年3月から通常の電気料金プランと並行して、「再生可能エネルギーの固定買取価格制度」(FIT)を適用したFIT電気を供給する「FITでんきプラン」を提供してきた。今回、FITでんきプランもリニューアルし、新たに「自然でんき」として販売する。2017年2月1日から申し込みを受付を開始し、2月下旬から供給を開始する予定だ。おうちでんきと同様に、SBパワーが小売電気事業者として供給を行う。

 従来のプランから大きく変わったのが料金体系だ。FITでんきプランは、アンペア量に応じた基本料金と、使用量に応じて支払う電力量料金で構成していた。一方、自然でんきの基本料金は0円で、使用量に応じて支払う従量料金のみで電気料金が決まる。従量料金の単価も一律でシンプルだ。提供地域は北海道電力、東京電力、関西電力管内を対象としており、従量料金の1kWh(キロワット時)当たりの単価は、順に31.0円、27.0円、28.0円である。

 従来のFITでんきプランの提供において、SBパワーの電源構成(2016年4月1日〜2017年3月31日)はFIT電気が約6割、残りは日本卸電力取引所(JEPX)やサニックスエナジーなどから調達した電力で構成していた。同社は今回の自然でんきの提供に伴い、電源構成におけるFIT電気の占める割合をさらに高める。2017年2月1日〜2018年3月31日の計画値では、FIT電気が70%、JEPXから14%、その他が16%になるとしている(図2)。

図2 2017年2月1日〜2018年3月31日における電源構成の計画値 出典:ソフトバンク

 さらにSBパワーは自然でんき1契約につき、経済産業省、環境省、農林水産省が運営する「J‐クレジット」認証事業に対し毎月50円の活動支援金を拠出する。J-クレジット制度とは温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認証する制度。ユーザーは毎月50円の支援先を、J-クレジット認証事業を行っている環境保全団体の中から選択することができる(図3)。

図3 自然でんきを利用することで、環境保全団体への支援も行える(クリックで拡大) 出典:ソフトバンク

 自然でんきの契約期間は供給開始日から1年で、自動更新となる。契約解除料や解約に伴う事務手数料は無料としている。おうちでんきと同様に、加入者には特典としておうちレスキューも2年間、出張料・作業料無料で提供する。なお、北海道電力、東京電力、関西電力管内で提供しているFITでんきプランの受付は、2017年1月31日で終了する。ただし、既にFITでんきプランを契約しているユーザーは、現行契約を継続できる。

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