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» 2017年02月03日 07時00分 UPDATE

自然エネルギー:エネルギーで企業城下町の未来をつくる、日本初の熱電供給プロジェクト (1/2)

静岡県磐田市で、日本初の熱電供給プロジェクトがスタートする。磐田市とJFEエンジニアリングが共同出資会社を設立し、新たに建設するガスタービン発電所の電力と熱を地域の企業に提供する。従来より安くエネルギーを供給することで、企業のコスト削減や競争力の強化に貢献し、地域産業の活性化を目指す意欲的なプロジェクトだ。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 自治体と企業が連携してエネルギー供給を行い、地域産業の活性化を目指す日本初のプロジェクトがスタートする。JFEエンジニアリングと静岡県磐田市は2017年2月2日に会見を開き、共同出資会社「スマートエナジー磐田」を同年4月に設立し、市内で熱電供給事業を行うと発表。同日に覚書を締結した(図1)。

 JFEエンジニアリングが新たにガスエンジン発電所を建設し、磐田市内の企業などに従来より低コストな電力と熱を供給する。企業のコスト削減の支援や競争力の強化、雇用創出、CO2排出量の削減など、磐田市の地域活性化に貢献する狙い。地方自治体と企業の共同出資による熱電供給事業は日本初だという。

図1 磐田市長の渡部修氏とJFEエンジニアリング代表取締役 副社長の吉田佳司氏(クリックで拡大)

 事業の中核を担うのが、JFEエンジニアリングが2018年度をめどに磐田市内に建設するガスエンジン発電所だ。市内中部に位置する東名高速道路「遠州豊田PA」付近にある平野建設の土地を借り受けて建設する。出力3000〜5000kW(キロワット)級の発電所を想定しているという(図2)。

 都市ガスを利用して発電し、その電力と熱(温水)をスマートエナジー磐田を通して市内の商工業団地などに販売する。現時点では「磐田ららシティ」への供給が決定している。さらに発電に伴い発電するCO2は、施設園芸団地の「SAC iWATA」に供給し、植物栽培に生かす。これによりCO2排出量の削減にも寄与する(図2・3)。

図2 ガスタービン発電所の建設地(クリックで拡大)出典:JFEエンジニアリング、磐田市
図3 事業スキーム図(クリックで拡大) 出典:JFEエンジニアリング、磐田市

 企業はスマートエナジー磐田から従来より安価に電力や熱の供給をまとめて受けることが可能になるとしている。建設するガスタービン発電所の詳細な発電量などは現時点で決まっていないが、二十数社程度には電力と熱を供給できる見込みだ。熱電供給を行う上で、電力需給調整などはJFEエンジニアリングの100%子会社で小売電気事業者であるアーバンエナジーが行い、安定したエネルギー供給をサポートする。

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