住宅太陽光の創蓄連携を後押し、自家消費ニーズに応える新製品スマートハウス(1/2 ページ)

パナソニックは住宅用の太陽光発電システムと蓄電池を連携させる創蓄連携システムの新製品「パワーステーションS」を4月から販売する。従来製品より3分の1に小型化し、施工性も大幅に改良した。住宅用太陽光発電の自家消費ニーズの流れや、ZEHへの活用を見据えた製品だ。

» 2017年02月22日 13時00分 公開
[長町基スマートジャパン]

 パナソニックエコソリューションズ社は、太陽光発電システムとリチウムイオン蓄電システムを連携させ、停電時も電力を安定供給する住宅用創蓄連携システムの新製品「パワーステーションS」の受注を、2017年4月5日から開始する。

 新製品の外形寸法はは549×776×195mm(ミリメートル)、質量は39.5kg(キログラム)と、従来比約3分の1に小型化し、省施工化を図ったのが特徴だ。価格は税別65万円。容量5.6kWh(キロワット時)リチウムイオン蓄電池ユニットの合計価格は同169万円で、販売目標は2017年度中に5000セットとしている。

新製品の「パワーステーションS」(左)と従来製品(右)(クリックで拡大)

 現在、ZEH住宅の推進や、2019年以降のFIT期間終了ユーザーの電力自給自足の暮らしに向けて、蓄電システムへの期待が高まっている。パナソニックでは2011年の東日本大震災をきっかけに創蓄連携システム(ハイブリッド型リチウム蓄電システム)の開発に乗り出し、2012年2月に「業界で初」(同社)となる同システムを発売した。その後、新製品の開発および市場投入を続け、これまでに約8000台の販売実績がある。

 ただ、同システムの発売してからの5年間で、市場環境に変化がみられてきた。これまでは停電時の安心や新築戸建て向けがクローズアップされ、それに合わせた商品づくりを進めてきたが、これから日常の安心やZEH、また既築分野などの新たなニーズも求められ、パナソニックではこうした要求に応えられる製品開発を強化。特に「売る時代から使い切る時代へ」と変わる太陽光市場の新しい潮流に沿って、新製品の投入で同社ではこれまでの太陽光のみの設置から、蓄電池を合わせて設置することを積極的に提案していく。

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