大崎クールジェンは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から助成を受け、酸素吹き「石炭ガス化複合発電(IGCC)」の実証試験を2017年3月28日から開始した。
「大崎クールジェンプロジェクト」実証実験の第1段階がスタートした。石炭をガス化し、燃料電池とガスタービン、蒸気タービンの3種類の発電形態を組み合わせて複合発電を行う「石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)」技術の確立を目指す事業である。
同プロジェクトは、中国電力と電源開発の共同出資により設立された大崎クールジェンが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの助成を受け、実施主体として進めている。第1段階では、広島県大崎上島町にある中国電力の「大崎発電所」構内に実証設備を建設。酸素吹き「石炭ガス化複合発電(IGCC)」の実証実験を開始する。実施期間は、2017年3月28日〜2019年2月28日までとなっている。
具体的には、ガス化炉で石炭粒子をガスにして1300℃級のガスタービンを動かすと同時に、そこから発生する熱を利用して蒸気タービンを動かして複合的に発電。石炭火力システムとしての性能や運用性、信頼性、経済性についての実証を実施する。
第1段階では、1300℃級ガスタービンを適用した酸素吹きIGCCにおいて、送電端効率40.5%の達成を目指す。これにより、1500℃級ガスタービンを代用する商用機(石炭使用量:2000〜3000トン/日)で、送電端効率約46〜50%のめどが得られる。
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