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» 2017年04月17日 07時00分 UPDATE

電力供給:「真の電力会社」を目指す東京ガス、“大競争時代”2年目の戦略は (1/2)

東京ガスは2017年度における取り組みを発表した。2016年4月の電力小売全面自由化によって“エネルギー大競争時代”の2年目に入った2017年度、ガス、電気、リキッドガスにサービスを加えた総合提案をより拡充していく。これにより契約件数累計100万件を目指すという。

[庄司智昭,スマートジャパン]

契約件数累計100万件を目指す

 満足度No.1の真の電力会社=真電力NO.1を目指す――。東京ガスは2017年度における取り組みを発表した。2016年4月の電力小売全面自由化による“エネルギー大競争時代”の2年目を迎えただけでなく、2017年4月からはガス小売全面自由化が始まった。

 東京ガスでは電力小売事業において「ずっともプラン」を提供しており、契約数は開始から1年間で72万8000件(2016年3月31日時点)に達している。2016年度の獲得目標としていた40万件は約半年(2016年7月)で達成。同年11月には、2016年度の社内目標値である53万件を上回っている。このようにキャンペーンの実施などで順調に契約数を増やし、低圧分野においては新電力No.1の地位を築いている。

2016年11月までの申し込み件数の推移 (クリックで拡大) 出典:東京ガス

 エネルギー大競争時代の2年目にはガス、電気、リキッドガスにサービスを加えた総合提案を拡充し、2017年度の目標とする契約件数累計100万件を目指す。ガス小売全面自由化へはスイッチングシステムとコールセンターを新たに構築。関東の一部エリアで新たにガス小売登録も行った。2017年4月現在、業務用は北日本ガス、東彩ガス、東日本ガスエリアを登録済みで、家庭向けには東彩ガス、東日本ガスエリアを登録予定だ。

コーブポイントは2017年度下期の調達開始

 ここからは事業別の取り組みについて一部を紹介していく。都市ガス事業では原料調達とLNG(液化天然ガス)基地・発電所の連携を強化し、安定的なエネルギー供給と競争力のある原料価格の両立を目指す。原料調達では「LNGネットワークの多様化」を進めており、2016年4月には関西電力とLNG調達と発電所運営に関する連携を発表した。

 同年11月には英国セントリカLNGと「相互協力に関する協定」を締結。両社が調達しているLNGをカーゴ単位で交換し、輸送効率向上を通じたコスト削減を目指す。2017年4月にも九州電力と戦略的連携を行い、LNG調達や輸送面で協力することを発表した。

 2017年度下期には東京ガス初の米国産LNGとなるコーブポイントプロジェクト、オーストラリアのイクシアプロジェクトからの調達開始を予定しているという。

新生ガス導管事業者としての取り組み (クリックで拡大) 出典:東京ガス

 電力事業では「コベルコパワー真岡(もおか)」の建設が順調に進んでいると説明する。提携先の神戸製鋼所が栃木県真岡市に建設する火力発電所のことである。LNGを使ったコンバインドサイクル発電方式を採用。発電能力は124.8万kW(62.4万kW×2基)で、1号機の稼働は2019年後半を予定する。東京ガスは同発電所の電力を全量買い取るが、さらなる電源規模の拡大に向けて「新たな発電所建設も検討している」とする。

 再生可能エネルギー全般の事業についても、福島県沿岸部風力発電構想における風況調査事業の継続に加えて、2017年2月には自然電力と太陽光発電事業における資本業務提提携を行うなど、規模拡大に向けた取り組みを進めている。

 LPG(リキッドガス)事業ではM&Aや既存プレーヤーとの連携を通じて、2020年をめどに顧客規模100万件(直販で30万件)を目指すという。アストモスエネルギー、サイサンとはLPGについて、包括的アライアンスに関する基本合意書を既に締結している。

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