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» 2017年04月25日 13時00分 UPDATE

自然エネルギー:廃棄物の処理熱で5000世帯分の電力、ベトナムで初実証

日立造船はベトナム初となる廃棄物焼却発電プラントの建設、試運転を完了し、2017年4月1日から実証実験を開始したと発表した。1日当たり75トンを安全に焼却処分し、排熱回収により1930kW規模の発電を行うという。この発電量は、一般家庭約5000世帯に相当する。

[庄司智昭,スマートジャパン]

75トンから1930kW規模の発電

 生活ごみや産業廃棄物が1日当たり計約7000トン発生するベトナム・ハノイ市。同市のナムソン処理場の敷地内で廃棄物処理を手掛けるのがHANOI URBAN ENVIRONMENT Co(以下、URENCO)だ。URENCOは約7000トンのうち5000トン以上を処分しており、埋立地の逼迫(ひっぱく)や環境衛生面の問題が懸念されているという。

 日立造船はNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)プロジェクトで、ベトナム初となる廃棄物焼却発電プラントの建設、試運転をURENCOと取り組み、2017年4月1日から実証実験を開始した。期間は2017年9月末まで。さまざまな種類の産業廃棄物に適した処理方法を検証し、プラントの実用性と省エネルギー技術の有効性を検証する。

実証運転を開始した産業廃棄物焼却発電プラント (クリックで拡大) 出典:日立造船

 1日当たり75トンを安全に焼却処分して約10%にまで減容化し、排熱回収により1930kW規模の発電を行うとする。この発電量は、一般家庭約5000世帯に相当する。

アジアにおける普及を目指す

 NEDOはベトナムにおける産業廃棄物焼却発電の事業性評価や普及可能性、システム全体の基本設計などに関する調査を実施。2012年にベトナム資源環境省とハノイ市人民委員会との間で基本協定書を締結した。基本協定書に基づき、廃棄物処理技術に関して多くの実績を持つ日立造船に産業廃棄物焼却発電技術実証事業を委託した。

産業廃棄物焼却発電プラントシステム概要図 (クリックで拡大) 出典:日立造船

 NEDOと日立造船では今回の実証運転を通して、プラントの実用性と省エネルギーの有効性を示すことにより、ベトナム国内だけでなくアジアにおける普及を目指す。

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